一章 第四話 高校教師になった俺が自己紹介を済ませるまで
第四話です。感想お待ちしてます。
キンコーンカンコーン、その音の二十分後にこの教室のなかにとてもダルそうな人物が入ってくる。
「やあ諸君、おはよう。今日もいい天気だねー、ところで誰か俺に朝ご飯を恵んでくださりませんかね?」
「「「恵むかよ!」」」
全員の声がそろい、合唱コンクールで余裕で優勝できるくらいの罵声が一人の教師…かも怪しい男に突き刺さる。だが男は、
「っかー、けちだなお前ら。担任が困ってんだぞ?」
「「「けちじゃねーよ!」」」
二発目となる生徒の咆哮。
「え、違うの?この職場、ご飯貰えないの?」
「「「違うわ!」」」
三度目の咆哮を受け、諦めた様子の男が教卓の前にやっとのことで移動する。そんな教師の昨日との違いを見て、大半の人間が呆れ返る。私もその一人だ。
「えーっと、自己紹介してもらう予定だったな。ん、よし。じゃあ出席番号順で、名前、性別…はまあいいか。あとは入学希望の理由と特技ってとこにしとこう。始めていいぞ」
私は真っ直ぐ手を挙げ、質問を試みる。だが、先生はこちらを全く見ていない。わざとっぽい行動のように見えたが、このままだとらちが明かない。私は敵意をこめ、あの男に声をかける。
「あの先生、発言させて頂いてもよろしいでしょうか?」
「あっ悪いな。気付かんかった。いいぞ」
「では、先生の自己紹介を聞かせて頂けないでしょうか?」
「ん?まあいいが」
男はすんなり受け入れる。なぜかはわからないが、あの男のことを少しでも知っておけと本能が呼びかけてくる。そして私はこの男を教師として認めたくなかった。それは今日のことを見たら言うまでもない。
「昨日も言ったように、俺の名前は天賀谷真魔だ。性別は男だ。ここの学園に入ったのはニート生活のせいで金がないからだ。特技は妄想だ。ジャンルは問わんぞ。あとは、そこの天賀谷櫻の兄だ。だからほかに妹キャラはいらん。以上」
……クラス全員が黙り込む。重い沈黙のすえ、一同から出たのはとても大きな溜め息だった。その中で一人顔を真っ赤にして俯いている少女がいる。おそらくさっきの自己紹介にでてきた天賀谷櫻という生徒であろう。彼女を観察していると、どうやら自己紹介が始まるらしい。私は出席番号が一番だ。綺麗に立ち自己紹介を始める。
「私の名前は相川涼香です。入学希望は、私は弁護士を目指しており、そのための学力を向上させるためです。特技は武道をいくつかできます。よろしくお願いします。」
我ながら完璧な挨拶だと思い、席に着く。担任のほうは面倒くさそうに私をみていた。それに私は怒りを感じたが、ほかの人の挨拶が始ったのでその気持ちを押さえ込んだ。そんな教師を見下していたことに、私は後々後悔することになる。
はぁ~面倒くさいな~……。自己紹介って文面より態度でわかるんだよね~。特に今の一番の奴は面倒くさそうだ。
相川涼香、現代の日本最大の法律相談企業『相川法律相談グループ』のご令嬢らしい。なんでも有名政治家の専属もしているようだ。この手の奴は意識高い系で、俺の苦手なタイプである。ただ、ご令嬢ということで容姿は優れている。整った大和撫子を連想させるその綺麗な顔、鮮やかに光る青の混じった黒髪に、希望に満ちた目をしている。すらりとした体格で大人びた様子がある。だがしかし、関わりたくはないなーと結論づけた。なぜか睨まれたが、放置しておこう。おっと次が始るぜ。 放置放置っと。
「俺の名前は赤崎健介。入学の理由はスポーツ推薦がもらえた高校のなかで一番頭が良かったからだ。特技はスポーツ全般で、野球が一番得意だ。野球部に入部しようと思っている。同じ野球部志望の奴はよろしく。」
こいつは赤髪に坊主で柄の悪そうなオーラが出ていいる。昨日の件もあり、クラスにというか俺を凝視してきた。あいにく男の眼差しでときめく性癖を持っているわけじゃない。面倒な奴だろうから覚悟しておこう。次は櫻の番だ。
「私の名前は天賀谷櫻です。入学を希望した理由は、ちょっと恥ずかしいのですが笑わないでくださいよ?」
櫻はここで言葉をきり、顔をほんのり赤に染めながら回りを見回した。おい、そこの顔赤くしてる奴職員室行き確定だぞ。俺との楽しいお話が待ってるぜ~……。
「私は一年前、兄がみつけた異世界を見てみたいと思ったんです。だから私は科学者になりたくてこの学校に来ました。」
櫻は俺の目を真っ直ぐ見つめてから再び周囲の生徒をみて口を開ける。
「うーんと、特技は歌を歌うことです。みんなよろしくね。」
櫻が席に着く。我ながらできた妹だと思う。自分の夢を人に語るというのはなかなか簡単なことではない。ただ、最後の挨拶からでるリア充オーラが俺と妹の最大の違いだろう。
開始そうそうの美少女二人に回りが混乱していると、次の生徒の自己紹介が始るようだ。
「僕の名前は伊藤恭介です。入学希望の理由は、いろんな勉強をして、将来の選択肢を選べるようにしたかったからです。えーっと……特技というか目標はいろんな人と友達になることです。みんなよろしく」
……な、なんだと。なぜ、俺のクラスに光輝くイケメン様がいるんだ?ここ問題児のクラスだよな?、回りの女子生徒の目がハートマークになってるよ・・・・・。俺には一生かかっても無理だぜ。別に嫉妬しているわけではない。ただ、人生で一度くらい体験してみたいと思う。くっそムカつくぜ。
あ、嫉妬してました~。
清楚なご令嬢にカリスマイケメン君。この二人は成績優秀、運動面も問題ないようだが、なぜこのクラスにいるのだろう。後で調べてみよう。おっと次の生徒ようだが、ざっと聞き流そう。
「佐藤陽菜です。この学校に入った理由は、うちの中学でも話題で、入ってみたかったからです。不束者ですがよろしく」
なんていうか前の三人よりキャラが立ってないというかなんというか、普通の女の子だ。でも結構可愛い顔をしていると思う。別に生徒に欲情してるわけじゃない。でも最後の台詞の使い方がちょっと違う気もするがまあいいか。それにすごい落ち着く。主に俺が。
「拙者、小林涼太でござる。それはこの世の者に成りすまし、国家指定の超危険な秘密結社と戦うための戯言。我が魂の真の真名は清燐総司朗。以後お見知りおきを」
うん中二病だなこいつは。それと真の真名って意味かぶってるよね。でもそうとうのオタクっぽい。だってさっきから携帯のギャルゲーで「ブヒブヒ」いってたし。
「鈴木相馬です。得意なものは勉強です。自慢と言っては何ですか、この学校の入学試験で三位になりました。クラス委員長志望なのでよろしくお願いします」
一言でいうとがり勉委員長って感じだな。眼鏡かけてるし。後で調べたところによると、こいつ体育の成績がかなり悪いらしい。どこまでも俺の期待を裏切らないなこいつら……。
「俺は仲居遼太郎。結構イベントとか大好きだし、女の子も大好きだぜ。絶賛彼女募集中!」
なんか馬鹿っぽいオーラがあふれでてんな。それにその紹介で彼女ができたら苦労しないだろう。こいつはそんなイケメンじゃないし。どっちかっていうと馬鹿面だ。
「えっと東野雄大です。この学校に入ったのは、何ていうか頭がよさそうなイメージがああたのとー」
そこで東野は表情をボーっとしたような顔から一変し、見た相手が凍りつくような笑い顔をしながら、
「おもしろそうだったから、ですね。今後ともよろしくお願いします」
そこでまた表情を戻し席に着く。
正直いって危ない臭いがする。もちろん爆発とかじゃなく。いたって平凡にも見えるが、過去の俺と同じのような面影がある。もちろん闇っぽいところに。話は合いそうだが少しばかり注意が必要かもしれない。
「あたしは牧野優衣。趣味はっていうかは遊ぶことで~す。伊藤君よろしく~」
俺の関わりたくない人ランキング上位に入るような金髪白肌のギャル。顔だけが妙に可愛いからよりイラつく。ってかこいつ伊藤のとき色目使いすぎだろ。周りの女子の敵意の視線が半端ないし。なぜこの学校に?って思っていたが、こいつがクラス内一部を除いての女王にたった一ヶ月になったのが理由なのだろう。とんでもない支配力。あ~関わりたくない面倒くさい。
「柳場慎だ。う~んと、ここに入ったのは、卒業した後楽に暮らせるかなって思ったからだな。俺はダラダラ過ごしたいから。って事でよろしく」
なんかひたすらに怠惰なやつだな。でもこいつがさっきからダルそうにしながらも回りをしっかり観察してたのを俺は知っている。多分俺と一部しか気づいてないけど。こいつの本気がどんなもんか、とても見てみたい。まあ未知数ってことどだろうな。
「私は吉澤亜紀です。私は陸上部にはいるつもりです。私は友達をたくさん作りたいので、みんな気軽に話してきてね」
こらまた終盤にきてすごいやつが来たな。ショートカッットの明るい系美人で、コミュ力めっちゃ高いっぽいし。多分他のクラスの連中にも昨日のうちでともだちできてんだろうな~。めちゃくちゃ妬ましく思う自分に少し呆れる。それに昨日のうちにもう告白されたという超リア充。ふったらしいが生徒じゃなきゃ爆発させるレベル。なんでこのクラスにいんの?
「わ、和田詩恩、です。えっと入った理由は、えっと将来の夢を探したいから、です。こ、これから、、ど、どうかよろしくお願い、します」
眼鏡のザ・地味子。ずっと俯いていたが、顔は可愛いような気がしないこともない。本当にどうかわかんないんだけども。でも、最大の特徴は胸の大きさだろう。決して生徒に欲情している訳じゃない。本当だからね?
皆さんわかって頂けますかね?俺は率直に思いました。
キャラ濃すぎじゃね?
とまあこんな感じで俺の学園ライフ(教師版)が始ったのだった。
なに、俺の生徒時代の学園ライフ?、そんな青春は捨てた。青春とは欺瞞だ、リア充爆発しろ!
次の投稿もよろしくお願いします。




