#24 疾走!ワールドランナーズ!!⑭『きらきらリバーサー』
夜が明けようとしていた
混乱と爆炎、そして怒号に膨らんだその終焉は
燻ぶりを残しながらひっそりと幕を下ろした
「しっかりして!クリン!?」
糸の切れた人形のように眠る青年を抱えるように抱き呼びかける
「・・・・・ネア」
彼は既に理解していた
造られた命を与えられたモノ
『魔石兵士』
失われし技術によって生み出された遺産『クリン』
自らの命を補うために求められたのは『他者の灯火』
人との関わりと共有した彼は
いつしか知った
その灯火は、奪うことは許されない
自らの存在を否定しながらも
自らの存在を誇示する
矛盾の中、彼は知った
灯火は寄り合う事で輝きを増す
その輝きは世界を照らす
それが『人』-
それが『命』-
造られた『人形』が知ったもの『絆』
「どうすることも出来ないの・・・?」
すがる様にサムソンに問う
「私達では、この子の必要とする魔力を保持するのは不可能よ」
「でも、あるいは・・・」
迷いながらも一つの道を模索する
「これを使いな」
言葉と共に投げられたのは小さな宝石
「これは・・・魔石!?」
今回の事件の原因の1つ
忌むべき過去の遺産
造られた生命の源にして
必要なのは他者の生命
故に呪われし宝石とされるもの
「こんなの・・・使えるわけないじゃない!」
怒りを露に投げ返そうとする
「そいつは『ハイメタル』つってな―」
「その大きさのもの1つで、一つの街を照らせるだけのエネルギーがあるんだ」
確かに、その宝石には忌まわしき輝きは無い
むしろ、透き通る水のようなキラメキを放っている
「それだけで、あと数年は持つ筈だ」
「なんでこんなモノを―!?」
声に向かい問い掛けるも
既にその気配は消えていた




