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トレジャーバンディッツ  作者: TAMA-RUN
14/28

#14 疾走!ワールドランナーズ!!④『むんむんスタンディング』

「さぁ、遂にこの瞬間がやってまいりました!」

会場を埋め尽くす群衆の中でも、ひときわ目立つ声が響き渡る


「大陸全土を、舞台にした一大イベント『ワールドランナー』!」

「今回もまた、曲者揃いの参加者でいっぱいです!!」

状況を解説する実況が、気球から熱く語っていた


「まずは、帝都の強者集団『鋼鉄騎士団アイアンナイツ』!」

その名の通り鋼鉄の鎧に身を包んだ騎士達から成る騎馬兵団だ

その重厚な姿は見るものを威圧する。


「帝都のエリート集団である彼らの実力は如何なるものか!?」

その言葉に応えるように、自信満々で両手を天に掲げる


「そして、対抗馬とも言えるのは、屈強の傭兵団『紅蓮のフレアウインド』!」

炎を思わせる深紅の出て立ちの鮮やかさが目を引く


「果たして、どのようなぶつかり合いとなるのか必見です!」

実況が、むやみに両チームを煽る


それぞれの重馬車が、火花を散らし睨み合う


「お次は、これまた華麗な一団『ネアと愉快な仲間達』・・・ってこれチーム名か!?」

金髪をきらめかせた少女が、屈強な男と緑色の瞳が特徴的な中性的な青年を引き連れて3人乗りの自転車で現れた


「ちょっとネア!なんなのそのチーム名は!?」

屈強な男が不釣合いな女言葉を発している


「いいじゃない別に、事実でしょ?」

それを、軽くあしらう少女


「僕は気に入ってますけどね、割と」

適当に受け流す青年


「初参加のこのチーム、実力はいかに!?」

半ば、呆れ気味に言う


「そして、こちらも初参加だ!」

気を取り直して叫ぶ


「『トレジャーバンディッツ』!」

「これは珍しい、ギルドからの参加者だ!」


「コラ!言うこと聞かんかい!!このトリ!!」

「くわぁぁぁ!!!」

「ホント、仲イイのなオマエら・・・」

『ロードランナー』を引き連れ、なんとかこのレースに参加できたベルカ達

が、明らかに下馬評的な存在である


「大丈夫か?コイツら・・・」

不安を隠せない実況者だった


「そして、今回もやっぱり参戦!」

「自称『世紀の天才メカニック』こと『Dr.T』!!」


何やら、怪しげな歩行機械が現れた


「はぁーっ、はっはっ!!今回こそは勝ぁぁ~つ!!」

言うならば『脚の生えた戦車』に搭乗しているのは、この街では有名な男で

『科学を制する者こそ、世界を制す』を掲げている

俗に言う『マッドサイエンティスト』と呼ばれる類の人物である


「今回は、どんなやられっぷりを見せてくれるのか!?」

「別の意味で期待できます!!」

どうやら、勝利を手にしたことはないらしい


「そして、最後は・・・」

視線の先には、黒いフードを目深かに被った一団


「全てにおいて、詳細不明!!」

「一体、どのような実力を持っているのでしょうか!?」


彼らの視線の先に映るのは『ベルカとアイン』

いかにも、怪しげだ


「さぁ、間もなくレース開始であります!!」


否応にも盛り上がる熱気に包まれて

それぞれの思惑が、渦巻く一大イベントが始まろうとしていた



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