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トレジャーバンディッツ  作者: TAMA-RUN
11/28

#11 疾走!ワールドランナーズ!!①『どたばたプロローグ』

『リング・リンク』

広大な広さを誇る別名『冒険大陸』


その広さ故、未だ人知の及ばない場処も多数存在する

古代都市・樹海・高層山脈・砂の大海原などなど


それを開拓するのは、人の持つ『探究心』

そして、それを突き動かす『冒険心』


今日もまた、『それ』に突き動かされて駆け出す者たち

『トレジャーハンター』


彼らの求めるモノ『未知なる存在トレジャー

手にする為なら危険さえも惜しまない


だから彼らは、駆け抜ける

この広大な『冒険大陸』を


「一気に、行くでぇ!!」

叫びと共に手綱を引く


「ちょっ・・・おち、落ちるって!!?」

必死に、ベルカにしがみつく


俺たちはこの大陸最大級のイベントの一つ『ワールドランナー』に

参加している


『ワールドランナー』

この広大な『リング・リンク』を駆け抜ける『大陸横断レース』

『ギルドシティ』を基点とし大陸各地に存在する『チェックポイント』を

通過して周る『攻撃』『妨害』『策略』『何でもアリ』的な競技イベント


二日前


「そっちだ!そっちに行ったぞ!!」

男が両手を振って叫ぶ


「絶対に逃がすな!!」

両手に持つのは捕縛用の道具と網


だが、それをあざ笑うかのように獲物は彼らを飛び越えて走る


「そっちに行ったぞ!兄ちゃん!」

声の先には銀髪の優男


「え!?オレか!??」

慌てて身構える


それを察してか、急に向きを変える獲物


「ベルカ!!」

「よっしゃ、いっちょこいやー!」

アインの合図とともに獲物に躍りかかる


が、獲物はベルカの顔を踏み台にして飛び越えてしまった


「ベルカを、踏み台にしたぁぁ!?」

どこかで聞いたことあるようなセリフで叫ぶアイン


勢い余って、街のゴミ置き場に突っ込むベルカ


「こんの、トリがぁぁぁぁ!!!」

ゴミを撒き散らしブレードを振り回す


「ち、ちょっと待てぇぇぇ!!」

慌てて、取り押さえようとするアイン


今回の依頼は『捕獲』である

このままでは『また』依頼を失敗してしまう


もっとも、その『獲物トリ』自体

捕らえられていないのだが・・・


通りの向こうで、尻を振り挑発してくる『トリ』

こちらの心情を逆撫でしてくる


「とっ捕まえて、焼き鳥にして食ったるわぁぁ!!」

で、あっさりそれに乗せられているベルカ


オレ達が追っている獲物『ロードランナー』

人の3倍強サイズの『鳥竜種』だ


見た目は『でっかいダチョウ』

走る事に特化しているためほとんど飛ぶ事は出来ない

しかしその知能は人並に高く、それ故に手懐けるのは困難である


なぜ、こんな事になったのかというと


「この依頼をこなせば、良い飯が食える」

そう言いながら、依頼書をベルカに見せる


「随分、つまらん仕事やなぁ・・・」

案の定、ぼやき始める


「いい加減、金がないんだよ!」

寂しい懐事情を暴露する


オレたちの懐事情は、『ほぼ』食費に消えていくのだ


気がつけばオレたちの目的は『冒険する』のではなく

『食費をまかなう』へと代わっていた


先日の『遺跡騒動』の報酬も、ほとんど貰えず終いだった

『黄金竜は発見できなかった』と、いうのが理由だそうで・・・


『トリ』と元気にケンカするベルカを眺めて思いにふけるアインだった


「って、ベルカ!」

現実に戻されて叫ぶ


「捕まえるのが依頼だぞ!」

今のベルカなら勢い余って食いかねない


取り敢えず任務を達成するのが第一だ





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