学校が休みの日は・・・
土曜日。
きさらは朝早くに起きて、その日のスケジュールを確認する。
きさらの神社では主に心霊関係のお祓いの仕事が多いから下手したら土日は休みなく仕事している事がある。
「今日は午後から・・・松山市のカラオケ店にでるという幽霊の除霊・・・。夕方からは事故物件のアパートの除霊っと・・・」
今日はスケジュール的にはかなり楽なスケジュールである。宿題をする暇があるから。
「じゃあ昼ごはん食べる時間になるまで宿題しますか」
きさらの通う松山城東は平日の宿題・・・課題ともいう人がいるが、それが少ない。これは県内の他の進学校と比べかなり緩いところである。
・・・が!しかし!土日の宿題の量が破格のなのである。
せっかくの休みの日が宿題のせいで休めている気がしないのである。
とはいえ文化部のきさらにとっては大したことでもない。宿題に対して嘆くのは毎日部活がある運動部・・・特に野球部と剣道部、陸上部である。
それ以外の部活は土日は部活が無いから4時間くらい机に向かっていたら終わる量の宿題である。
・・・。
机に向かって3時間ほど経つと、きさらはグッタリした顔をする。
「なんとか、終わった・・・。」
結構量があったが真剣に集中してやれば、きさらなら3時間程度で終わる。
その代り体力と精力がかなり削がれるが・・・。
「はぁ・・・疲れた。」
するとお腹が「ぐぅ~」と鳴る。
「もうお昼だからお腹減るよね・・・。この前沢山お金もらったから、たまには外食でもしようかな?」
きさらは滅多に外食をしない。理由は簡単である。
家が貧乏だからである。
両親は期間工の仕事から帰ると必ず高級焼肉店にきさらを連れて行ったり、他にも高級寿司屋とかに連れて行ったりするが、きさら自身はお金が入っても滅多に外食はしない。
お金が入っても両親みたいに散財するとすぐにお金がなくなるからだ。
だから普段は近くの安いスーパーで具材を買って料理をしているのだが、たまに喫茶店やラーメンを食べに行きたくなる。
「たまには美味しい喫茶店やラーメン食べに行きたいな・・・。午後から松山の町に行かなきゃならないから町に出ようかな?町を歩くのは気分転換にもなるし・・・」
正直、このボロい家にいると憂鬱な気分になる。
ボロいと負のオーラが出るから幽霊が寄ってきて住み着くから。
早く自らの手で家をリフォームするぐらいのお金を稼がなきゃいけない。
家のリフォーム・・・きさらの今の目標は1年以内に家のリフォームをする事だ・・・!