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友達

作者: 標識

 あくまでお題となるシーンとして執筆したものなので、一本の小説として読むと微妙かもしれません。


 こちらが、同企画にて私が、『友達』のお題を組み込んで執筆した作品なので、宜しければこちらもお読みいただけると嬉しいです。一応こちらの方がメインです。↓

『ある欠落の喪失』

https://ncode.syosetu.com/n2307hy/

 その年、私(※主人公の性別は自由)には初めて友達ができた。相手に関係を訊いたところ、当たり前のようにその二文字が返ってきたからそういうことにしている。

「一緒にいて楽しければ、それはもう友達だよ」

 相手は、友達をそういう風に捉えているらしい。そういうことなら十分定義に収まっていると思う。彼(※彼女でも可)と過ごす日々はとても楽しいからだ。

 だがしかし、そこには一抹の不安があった。私は思い切ってそれを打ち明けてみることにした。

「私は笑うのが下手だから、なんだか楽しそうに見えないんじゃないかって」

 そう、私は笑うのが下手なのだ。それを自覚しているからこそ、毎日練習をしてはいるものの、鏡に写るのは笑顔ではなく、変に引きつった自分の顔。私は、表情一つ変えられない自分に嫌気がさしていた。

「そんなの関係ないよ」

 しかし、彼(※彼女でも可)はそんな不安を優しく払拭するのであった。その声は、私に次の言葉を紡ぐ勇気をくれた。

「どうして?」

「笑ってなくても、僕には君が十分幸せそうに見えるから。重要なのは笑顔じゃなくて、君自身がどう思ってるかでしょ」

 そう言って、彼(※彼女でも可)は嬉しそうに笑った。そして気付いたら私も、心の中で微笑んでいた。

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