ペンダント
首から下げたペンダントには
硬い硬い思い出が
これでもかっていうくらいに
重く重く詰まっていて
僕が切り開いた傷口に
君はそれを何度も
何度も何度も
何度も押し込むのをやめない
繰り返された時間の中で
君のペンダントは真っ赤に染まって
嘘
赤かったものも
乾いて
流れて
くすんだ黒い塊と
酸化した被膜が
より一層
そのペンダントを
重く
重く
硬く
硬く
綺麗に
していく
のを
僕は黙って
見ています
いつ
そのペンダントが
君の首から離れるんだろう
僕はそんな明日のことを
期待しながら見続ける
いつ
そのペンダントを
君の首から毟ってやろう
僕はそんな今日のことを
妄想しながら見続ける
捨てちゃいなよ
そんなつながり
元気にしてるかね。
ありがとうございました。




