おうち、ゴブリン語。
今回千字にも届いていません。
さて、寝る場所を探しているわけですが。
「いや、この辺はゴブリンの支配する森だから、さすがに寝るのは厳しいんじゃ?」
ということなので、どうしようか悩み中だ。
……あ、そうだ。
「じゃあさ、魔法で寝るところ作っちゃダメなの?」
「あ、多分それでも大丈夫だと」
「はーいっと……家よ建て」
すると、ゴゴゴ、と地響きがしたかと思うと、1階建ての土製の家が生まれた。もちろん、柱と屋根には岩を使い、強度もバッチリ……なはずだ。
……一つ言わせてほしい。
「魔法ってすげー」
「ほえー」
ちょっともう手が着けられなくなってきた気がする。で、あとは例の障壁張って終了っと。
「まあとりあえず、中に入ってゆっくり休んでから、ゴブリンとか倒しがてら町へ向かおうか」
「あ、ちょっとまってください」
「ん?」
「あの、実は――」
☆
あの後、障壁の中の余った場所にテーブルと椅子を土の魔法で作ってシユさんの話を聞いたんだが、シユさんが住んでいた集落の者に手を出さないでほしいということだ。
まあシユさんがそういうなら手は出さないが、そもそも見分けが付くのかどうかが疑問なんだけどな。
「安心してください。私には分かりますから。それにゴブリンの言葉も話せますし」
「お、そうなの?じゃあいいか」
というか、心を読まんでください。
「ってか、ゴブリンの言葉ってあるんだ」
「もちろん、こう、ぐぎゃーって」
「ごめんシユさん、なんて言ったか分からなかった」
ぐぎゃーとしか聞こえないし、第一その声どこから出てるんだ。
「まあそれはいいとして、とりあえず建てた家の内装を確かめるか」
「了解っ!」
ぴしっ、という擬音が聞こえてきそうな感じで敬礼していたシユさんだったが、
「敬礼、こっちにもあるんだな」
「……?」
何のことかわかっていない様子でした。かわいい。
「おー、なんか普通に家って感じだな。全部岩と土だけど」
「本当にちゃんと家ですね、岩と土だけど」
ちゃんとした家とはいえ、引きこもってたから細部までよく覚えている自分の部屋だけで、あと外装は適当に盛った。
だから、当然靴は履いたままあがってもらうことになる。岩と土だし。
「さて、とりあえず野営……といって良いかは分からないけれど、準備を始めようか」




