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第2話 スキル

少し無理がある話かもしれません。

こう、世界観を作っていくのは当たり前ですが気が狂いそうになるほどに難しいですね

 まだ日も登っておらず、当たりが暗い中少年は自分の服を握りしめながら寝ている少女の頭をなでて起こさないようにその手を解き、ベッドから降りた。

 そして、少女を起こさないようにそっと部屋を出て少し練習にでもなるのならと隠密と索敵を使いながら、ある場所を目指す。


「っと、着いた。開いてるかなっと」


 目的地は図書館、入ったのは永護。

 なぜこんな誰もが寝静まっている時間にこんなところに来ているのかといえば、理由は目が覚めたのと、暇だったからだ。

 永護はもともと、あまり寝るタイプではなく、月の平均睡眠時間は4時間程度とかなり短い。しかも、よっぽど疲れている時以外は2度寝することができずにいる。

 別に日が昇るまでずっと凛の寝顔を見ていても良かったのだが、それは凛がかわいそうかなと自重した永護は空いていればいいなという軽い気持ちで図書館にやってきた。


「ん、開いてて何よりだな」


 永護は知る由もないのだが、ここは少なくない研究者たちが寝る間も惜しんで調べ物をすることもあるので基本的にずっと空いているのだ。


 永護は先程時間的に見れなかった本を読もうと思い、片っ端から気になる本を手に取り机の上においていく。

 積み上げられた本は『各属性魔法の特徴について』『スキルの所得条件はなにか?』『魔力とは』『主なスキル一覧表』『召喚された英雄物語』だ。

 最後の本だけは絵本というか子供に見せるようなものだったのだが、なんとなく気になったのでとってみた。

 永護は一番上に積み上げられた『各属性魔法の特徴について』から読み始めることにした。



「ん?」


 読書に没頭していた永護だがさすがに5冊も連続して読むのは目が疲れ一旦本を置くと、ふと誰かに見られている気がした。

 当たりを見回すと1人だけ物陰からこちらを見つめている人物がいた。

 髪は白く顔にはシワが少し目立つ老人がそこにいた。

 永護は自分を指さすと老人は首を縦に振る。それをみてため息を付きながら手招きをすると、老人はトテトテとやってきた。


「えっと、なんか俺に用?」

「うっうむ。その前に1つ確認してもいいかのう?」

「あー、どうぞ?」


 なんか、拒否をしたら何かが起きそうな雰囲気だったため、後退りしたい気持ちを抑え詰まりながらも許可を出すと、老人は恐る恐るといった感じに訪ねてきた。


「もしかして、噂の召喚された者かの?」

「んー、まぁそうなるかな?」

「おぉ!……ゴホンッ、失礼した。……それはまことなのか?」


 驚いたのか大きな声を出す老人。しかし、ここが図書館だと気づいてわざとらしく咳払いをし、今度は小さな声で再度確認をしてきた。


「あぁ、あってるよ。残念ながら勇者ではないけどな」

「いや、勇者じゃなくていいんじゃ。それよりこれは読めるかの?」


 そう言って老人が渡してきたのは本だった。


「その本はタイトルと中身が別々の言語で書かれていてな、しかも中身の言語に関してはこの世界にないものなのじゃ」


 老人が言うとおりタイトルはこの世界の文字、まぁ名前は知らないが。タイトルは『スキルについて』だ。しかし中身に関しては完全に日本語で書かれていた。


「あぁ、読めるぞ。母国語だからな」

「できたら、訳してもらえんかのう?」

「口頭でいいならいいぞ」

「おぉ、すまぬな」


 そう言って俺は老人が紙とペンを出すのを確認してからページをめくっていく。



「えーっと、『これを読むことができるのは、日本人もしくは日本語が読めるもの、そして、この世界に地球から召喚されたものだけだろう、いや案外他の世界のものかもしれない。できるのならこれを読んでいるのは日本人であってほしい。っとまぁまずは、俺の話をしようか。俺の名前は水無月 明(みなづき あきら)だ。勇者として召喚された。他には勇者が2人、魔王が1人、そして、巻き込まれた人たちが8人ぐらいのはずだ。召喚された後、俺達は案内された部屋に移動し、その日を過ごした。魔王だからって軟禁されることもなく俺たちと同じように生活した。生活と言ってもこの世界について勉強して、力をつけるため特訓がほとんどだった。それでも、生活水準が地球に勝るものがあってなれると案外楽だったのかもしれない。まぁ、そんなことはいいか、そんな日が続いたある日、王様が巻き込まれた人たちに自由に行動していいといった。正直俺は羨ましいと思った。だけど、実際に自由になったのは2人だけだった。残りの奴らは何かに執着するように出ることを、自由になることを拒んだ。あとから気づいたのだが毎日食事に出されていた中に毒物が仕込まれていたようだ。1回の食事入れられる毒は極僅かのようで耐性スキルを持つものと危険を察知するスキル持ちだけは難を逃れることができた。その毒はよく分からないが、極度の依存の様に思えた。召喚した者達を外に出さない様にする一種の麻薬らしい。勇者にはその毒が仕組まれていないらしく俺達勇者はそれに気づくことができなかった。その後、魔王と勇者は隣国を主に他国に威厳を見せる道具として使われ、それ以外の者達は、国ためと言われ戦争や周りの害虫達の駆除を命じられていた。だからどうか、もしこれを読んだ人が召喚された人ではないのであれば今後伝えてやって欲しい。もし読んでいる人が召喚された人ならどうか覚えてほしい。この国は信用してはいけない。最初のうちはこの国を利用するのもいいだろう。実際に良い人もいるし助けてくれる人もいるだろう。だけど利用だけは絶対されるな、信用もあまりしない方がいい。その先にあるのは地獄だ。機会を見て逃げ出すことをおすすめするよ、俺は。 長いこと書いてはいるが、そろそろタイトル通りにスキルについて書こうと思う。書くのは一般的ではないスキル、それも俺たちが使っていたスキルを紹介しようと思う。俺達のスキルの中でどこにも載っていなかったスキルは――』」



 そこから書かれてあったのはタイトル通りスキルについてだった。一般的ではない、という但し書きが必要ではあるが。

 その中に自分の持っているスキルは書かれていなかったが、凛の持っている魔王の証明と魔王の威圧が分かっただけでも御の字だろう。

 それだけでもなくこの国の闇の部分に触れることができたのだから。


「……」

「さて、どうしようか」


 老人はペンを置いて呆然としていた。

 無理もない……のだろうか。まがりなりにもこの国の闇に触れ、どこにも載っていないスキルを知ることができたのだから。


「なぁ爺さん」

「……爺さんじゃない、ローシじゃ。」

「俺は永護だ、ローシ。ところでさ」

「なんじゃ?」

「これってやばいのか?」


 そう聞くとローシは考える素振りをして答えた。


「うむ、あまり知られては良い情報ではないのかもしれぬ。いや、お主らは知らなければいけぬが、国に知られてはまずいのう」

「あぁ、やっぱりそうなるのかなー」

「この本はワシが持っておくには危険なものかもしれぬ。そちらが良ければ預かってはくれないかの?」

「いや、読める奴が居るかはわからないけど、貰えるのなら貰っておこうかな。」

「助かる、写したこれに関しても危険じゃが――」


 またしても、悩むローシ。欲求を取るか安全をとるのかで葛藤しているのだろう。


「いや、これもそちらに渡すとしようかの。まだ命は惜しいからのう」

「わかった。それじゃ俺はそろそろ戻るとするよ。これからもここにいる予定だからその時はよろしく」

「そうじゃな、その時はよろしく頼む」


 エイゴは読んだ本を返却して図書館を後にした。




「どこにいたの?」


 日が少し登り始めたころ部屋に戻った永護を待っていたのは少し怒った様子の凛だった。


「あーごめん。図書館に行ってた。早く目が覚めたから」

「次は一緒にいく。なにか分かった?」

「あぁ、実は――」

 永護は図書館での出来事とスキルについて説明した。



「なるほど」

「確か、魔王の威圧は自分より弱い相手を屈服もしくは、心を折ることができる。まぁ相手の精神力とかにも影響はあるみたいだけど」

「物騒だね」


 顔をしかめ、凛がため息を付くと部屋がノックされた。


「お食事をお持ちしました」

「ありがとうございます」


 どうやら朝食の時間だったようで、部屋に朝食が用意されていく。これに毒が入っているのかと思うと食欲がなくなっていくのだが、これから絶食生活は嫌なので、背に腹は代えられないということでありがたくいただくことにする。

 食べ終えてから少しした後、もう一度部屋がノックされ開けると今日から訓練をするとかで案内された。



 案内された場所は大学とかでよく使われている扇型の大教室で満席とは言わないまでもかなりの席が埋まっていた。

 俺と凛は2人が座れる場所を見つけ座り、訓練って何をするのかと話し合っていた。



結構、長文な台詞となってしまいました。

わかりにくい文だとは思いますが、頑張ってください

少しずつ説明ができていけたらいいなと思います

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