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5話 言わずともかな…

なんか、スッゴい間を開けて申し訳ないっす。

ただリアルがわりと忙しいのでこのくらい遅くなることが多々あると思いますのでよろしくお願いします!

ロイドさん一家と家族になってから、はや3ヶ月…あれから特に変わりない日常を過ごしていた

…変わったことと言えば俺と皆の距離だろうな。シェリーは幼いからか最初から皆と仲が良かった、ただ俺は9才で前世の記憶もあるため少し距離があいていたんだ…ただマルコリナさんやロイドさんが物凄くフレンドリーなのと強引なとこがあって今では母さん、そして父さんと呼んでる。さすがに『ママやパパって呼んで!』って言われた時は本気で逃げてしまった。


そして今は本当の家族になったと言えると思う。

これはそんな日常からの話


マルコリナの場合


「母さん、もうすぐ出来るよ!」


俺は今、夕食の準備をしていた。

今日の献立はタケノコの炊き込みご飯と適当に作ったサラダの盛り合わせにアジフライだ。

前世で独り暮らしだった俺が料理が出来ないはずもなくその腕は食堂のおばさんが作る料理の味にもひけをとらないと仲間の間で噂になるくらいだ。

そしてタケノコやアジなど、日本で使われていた食材は異世界でも問題なく存在していた…何故名前まで一緒なのかは分からないが…


俺が家族の料理を担当するようになったのはお世話になった一日後で、母さんの料理を手伝ったのがきっかけ。

この国では日本でよく使われる食材が豊富だというのに日本料理が全く作られていないらしく俺が作る豚汁やしょうが焼きは非常に気に入られた。

特に父さんは豚汁が気に入った見たいで週に三回は作っている。


「あら?コユキそれは何かしら?」


母さんは釜の中で炊き上がってる炊き込みご飯を見て興味を示していた。


「これはタケノコの炊き込みご飯です。ご飯を焚く前に調味料と食材を釜に入れて一緒に焚き上げるんです!」


「へぇ?美味しそう。今度教えてね?」

そう言うと母さんはニコッと笑って出ていった

うっ、物凄くいい笑顔だ。こっちは本物かな…?はぁ…。


母さんはイタズラっ子なんだ…1週間に2、3回はする。ライオやシェリーには小さなイタズラで終わるのだが、俺や父さんには怖いイタズラをしてくる。といっても幽霊のような怖さじゃなくて肝が冷やされるような怖さなんだよ。

前にされたときは台所で血を流して倒れている母さんとさかなを捌くためのほうちょうを握っているシェリーがいた。

まぁ、血はちょうど魚を捌いていた時に出たものでシェリーはいつものように頼まれてやっていただけ。

そう分かっていてもその光景には肝がヒヤリとした


だが一番困るのがするときも終わった後も母さんは笑顔なんだよな。『うふふ』って笑いながら『どう?』って聞いてくるのはずるいと思う…俺も父さんも怒れないよ…

ただ、最近気になるのは俺や父さんへのイタズラがめっきり少なくなって笑顔を見せる時が多くなったんだ、特にご飯を食べてる時はいつも笑顔、いつもは無関心なライオが「どうしたの?」と聞くくらいに。



私ーーーマルコリナは、既に馴染みの新しい家族…シェリーと一緒にいた。

うふふ、お昼からずっと私と遊んでたからかしら疲れて寝ちゃってる。

そしてもう一人の家族、コユキ。

あの子は台所で料理の盛り付けをしているところ。

コユキの料理は本当に美味しいんだけど…そんなのどこで覚えたのかしらね?

でも、今はそんなことどうでもいいわ。新しいイタズラがバレないようにしないと…料理の味は変わってないと思うけどね。


一人で考え事しているうちに旦那も帰ってきて夕飯の支度も整う。


皆で集まって食卓を囲む光景にはもうなれてしまったけれど、もちろん最初は驚いたわ、それと同時に嬉しさもね?

丸いテーブルに私、右隣に旦那、左にはシェリー、旦那の隣にはライオがいて最後に皆のもとに皿をおき終わったコユキ。これが我が家のいつもの場所。


そして皆で手をあわせていただきます!


ふふっやっぱり賑やかで良いわねぇ~


コユキも変わった様子も無しに食べてるわね…

ふっふっふ、コユキ自身気付いてないのかしら?前と比べて肌もすべすべになってきたし何より真っ白い雪のような髪の毛に艶が増して来たわ。


そのあとは皆が部屋に戻って就寝。…なのだけれど。今日は少し違った

コユキと私が一緒に寝るの。

いつもは、旦那とシェリーと寝て、ライオとコユキが別々の部屋で寝るのが普通なのだけれど

旦那が久々にライオと寝たいって言うのに加えてシェリーは既に寝てしまっていたので、仕方なく私が別に寝る形になった。


「でも、一人で寝るのも寂しいしコユキ?…一緒に寝ましょう?」


と言うことで私とコユキが一緒に寝る図式になったわ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

夜、電気を消してベッドに入る。

前にも思ったんだが、この家って電気が通っているんだよな…

文明はどこなんだろ?まぁ、おいおい知れば良いだろう。


それよりも今はこの状況だ…母さんが既にベッドに入って俺を待機していた。

少しベッドに入るのを躊躇うのは当たり前だろう、別に思春期とかではないのだが綺麗な女性と一緒に寝るのは初めてなのさっ!

前世では全くモテなかったのさ…


「どうしたの?コユキ。早く寝ましょ?」


そういって両手を広げて来て来て!って合図を出した。

仕方なく、ベッドに入って寝る。母さんに背中を向けて。


「もう、私の胸で寝ても良いのにね?」


甘い誘惑が後ろからされるがこの際無視だ無視!

正直マルコリナさんにまだ母さんって認識が出来ない。

綺麗すぎるっす。男所帯で働いてた俺にはキツすぎる、そんなことを考えていたせいで後ろから迫る魔の手、いや魔の谷間に気付かなかった、ふわりと甘い香りに包まれると後頭部にふにふにした感触、

ま、まさかこれは!おっぱ…やめようこれ以上考えるのはやめよう。

とりあえず俺の煩悩を追い払うためになんか、話を…


「私ね?コユキやシェリーがうちに来てくれて凄く嬉しいのよ?実は子供が出来にくい体なの…私。ライオが生まれて来てくれたのも凄い奇跡みたいな事なの。だからあなた達が私の子供になってくれたのも同じくらいの奇跡。」


そう、言い終わると母さんは俺の頭を強く抱いてくれた。



その夜、全く眠れなかったのは言わずともかな…

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