4話 川の字になって。
評価ありがとうございます!これからもよろしくお願いしまーす!
ロイドさんの家に居候することになってから
すぐに町について今…その家に来ているのだが。
正座で反省させられてるロイドさん、そして優しい声で説教しながら膝の上に重い石を置いているマルコリナさん、その様子を『いつものことか』と呆れながら傍観しているライオちゃん。最後にライオちゃんと対面するように椅子に座っている俺とシェリー。
これは家に入ってものの五分からの状況である…
五分前
「まぁまぁ、入れ。今日からお前達の家になるんだここは。ハッハッハ!」
そうやってひとしきり笑うと、な?と、ニカッと微笑みながら俺たちを見た。
「あは!」
いざ家の前に立つと少し緊張してたシェリーが笑う、それに続いて俺もふふ、と小さく笑う。
この二人はもとから親子だったみたいだな…
遠目に見ながらそんなことを考えていると「ほら、おめぇも!」と手を握られた。
ジワリ
心が何かに触れたのを感じた。
「ただいまぁ!!今帰ったぞ-。」
ロイドさんが俺たちの背中を押しながら家の中に入る、すると見えたのは奥さんらしき人物…パッと見Eカッ、いやそうじゃなくておっとり系でピンクの髪の毛。そこらの女子高生と何ら変わらない見た目、ぶっちゃけ子供の一人生んだ奥様とは思えん…。
もう一人大きめの丸テーブルに席ついてる男…?いや、女の子…ロイドさん譲りの赤髪でやはりロイドさん譲りの少し釣り上がった目…男っぽいがやはり女の子、丸みを帯びている。パッと見B…いやC、じゃなくて。
二人とも俺たちに目が釘付けになっている。
「あなた…お客さん?」
「いや、違くてな。今日からうちの家族だ!!ハッハッハッ!」
「「「「…!?」」」」
ロイドさん以外の四人が一斉に俺の後ろを見た、もちろん俺も…
「ハーハッハッハッハッ!!」
「「「「……!」」」」
そのまま3分経過したが状況は変わらない、ロイドさんの笑い声も止まらない。
だが俺は知っている…彼がひっそりと冷や汗を掻いていて、それを我慢しているのを。
笑いで誤魔化そうとしてませんか!?
「あなた…その子達。お客人?」
ヒェェェエエエエ!!?今度は超絶ゆっくりバージョン…!?顔が笑顔なだけになおさら怖い!
横にいるシェリーも知らず知らず俺とロイドさんの服の裾を引っ張ってるし…
「いや、違くて…今日からうちの家族…!!」
こちらも超絶ゆっくりバージョン、もちろんこっちも笑顔。
ただ、すべてにおいて行動の理由が真逆。すげぇ!同じセリフでここまで変わるのか…。
そして、ここから怒涛の攻撃が奥さんから来ると思いきや…
「自己紹介してなかったわね、私の名前はマルコリナ、向こうで座ってるのが娘のライオよ。そんなところにいないで、ライオとゆっくりお茶でも飲んでなさい」
またもニッコリ笑顔。たださっきまで背後にあったどす黒いオーラが見えない。
案内されるままに席に着くとものの数秒で俺たち二人にお茶が出された。
そして黒いオーラを再び出現させると
「あなた…正座」
冒頭に至る…ってことだ
「それで?どうしてこのような状況になったのですか?」
やっと、マルコリナさんの怒りも収まって全員が席に座った頃マルコリナさんから出た質問だ。
まぁ当然の質問なんだが…ここはまぁ俺が答えよう。ロイドさんも縮こまってるし。
「まずは、自己紹介させてもらいます。俺はコユキ、そして隣のこの子がシェリーです。…俺たちは」
…そんでここまでの俺たちのいきさつを話した。二人とも目を丸くしていたがその後、俺とシェリーをまっすぐ見て
「大変だったわね…いいわ。喜んで面倒見てあげるわよ!」
そう言ってくれた。
「むしろ賑やかになって嬉しいぜ!」
ライオちゃんも喜んで賛同した。
つか…何でしゃべり方まで男っぽいんだ…?
「よし…これでお前らはもう俺たちの家族だな」
やっと調子を取り戻したロイドさんが締めくくった。
そしてその夜は俺たち二人がここの家族になった記念としてパーティーを、開いてくれた。
ふふふふっ!こんなに楽しいのは久しぶりだなぁ!SATの新人歓迎会以来だ!
ロイドさんは酒を飲んでシェリーとライオちゃんに絡んでる、シェリーも楽しそうだしほっといてる。奥さんは遠目に皆を見てクスクスと笑っていた。ライオちゃんは賑やかなのは好きだがお父さんの絡みが鬱陶しいのかそうだ。
俺はというと奥さんと一緒に話してた。
「どう?こうゆうの初めてでしょ?」
「はい!すっごく楽しいですよ、マルコリナさん。」
「あら、だめよ?ママって呼んでくなきゃね?」
奥さんは期待の目でこちらを見ている。
いや、でもさすがに俺の年でママは…
「いや…」
「ママ」
「でも…」
「ママ」
あれ!?このやり取りはロイドさんと同じ!このままではママって呼ばなきゃ行けない流れに!…ダメだ…!それだけは!
マルコリナさんの背後に小さい影が見える
「ママー!」
「うふふ、なぁに?シェリー。」
「コユキお兄ちゃんと何してたの?」
シェリーはいつの間にか俺のことをコユキお兄ちゃんと呼んでいた。
つか、シェリーはもうママって呼んでんのか。これはますます…
「今からね、コユキが私のことママって呼ぶの」
「そうなんだ!ねぇコユキお兄ちゃん!早く早くぅ!」
「うふふ」
まずい…マルコリナさんが凄くいじわるな顔に…
か、覚悟を決めろ!俺!
「………マ、母さん。」
無理でした…
「うふふ…上出来!」
ふぅ…助かった…。
「次は旦那ね!。あなたー!コユキがあなたのことパパって!」
「なに!どれこっちで言ってみ!」
「もう、やめへぇぇえええ!!」
この夜は皆リビングで眠った
川の字になって。
後は、シェリー、ライオ、マルコリナ、ロイド、一人一人とコユキの絡みを書いて序章は終わりです。
順番は適当なのであしからず。
それでは今後ともよろしくお願いします。(^.^)(-.-)(__)