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3話 お世話になります

あれから俺はロイドさんと馬車の中で話し合っていた…お互いの事。 ただまぁ、俺の事は俺自身が全く分かってない状態なのでほとんどロイドさんの聞き役だったが…



ロイドさんは今29才で妻子持ち、奥さんは今26才でお子さん8才のようだ。

仕事はさっき聞いた警備隊ではなく加治屋を開いててそのスジでは有名な人らしいがその程度の人じゃないと思う…何てったって一国の王家が宝剣の手入れをお願いすることもあるらしいからな!間違いなく一流だろう!

警備隊のことは現在警備部隊が修練に出ていて数週間帰らないので村から仕事が出ていたのを受けたとのことだ。

この話を聞いて思ったが仕事か…


村で受けてみようか?この馬車はロイドさんの村に向かっているようだし。いや…無理か。こんな子供に受けさせてくれる仕事何かないだろうな。しかし一文無しじゃあすぐ飢え死にするぞ。


少し考えたが、まず村に言ってから考えた方が良いと思った俺は引き続きロイドさんの話を聞いていた…


「う、うぅん…ここどこ…?」


「起きたか?」


ロイドさんが話し掛けた先には、目を覚ました女の子がいた少し怯えている気もするが起き上がって座れるのを見た限り体調は問題ないみたいだな、良かった良かった~!


「だれ…?」


「俺の名前はロイド、こっちの子はコユキだ。君は」


「シェリー、おじさん達はどこ?」


「おじさん達って誰か教えてくれるかい?出来れば協力してあげたいんだ」


ロイドさんはシェリーが俺たちに対して怯えているのを感じ取ったのか優しい声音で喋りかける。


ただロイドさんは厳つい親父顔なので怖いまんまだが…


「うん、家がおそわれてお母さんもお父さんもいなくなっちゃったけど、おじさん達が世話してくれたの。

そのお礼におじさん達が言ってたじっけんをおたすけしてたんだけど途中で眠くなっちゃって…起きたらここにいたの」


おじさん達…俺に実験をしてた奴らの事だろう。

あのクソヤロウども…!!


ロイドさんも話を聞きながら拳を握り締めていた。俺と同じように気付いたんだろう…


シェリーに真実を伝えた方が良いのか?でも、伝えたところでどうするんだ?復讐心に目覚めるかもしれない。話さない方が良いのか?このまま…シェリーは忘れたほうが……


駄目だ…シェリーは!知る権利があるんだ!それで復讐心に目覚めてしまったら俺が止める!それが助けた俺の責任だ


「シェリー、これから話すことは全部ほんとの事だよく聞け。」


「よせ!コユキ!」


ロイドさんは俺の言うこと察したのか止めようとした。

だが…


「シェリーは…知る権利があります。何より知らなければ行けないと思います自分の両親が殺されてしまったんです。」


「ころされた?お兄ちゃんなにいってるの?」


「シェリー、君のお父さんとお母さんは殺されたんだ!君を助けてくれたおじさん達にね。君は実験として殺されようとしたんだ。」



「しってた…!


私ね!しってたよ!!おじさん達のこと…でも怖くて…!」



シェリーは泣きながら話してくれた。親の敵を目の前にして怖くて何も出来なかったことを。


それにシェリーは最初、俺たちを奴らの仲間だと思って嘘ついていたみたいだ。怯えていたのもそれか…


「これからは俺が守るよ!…実はさ俺もシェリーと同じなんだ。だからさ、同じものどうし一緒にいてくれないか?」





「お兄ちゃぁぁあん!!!」


シェリーは泣き出した。俺と同じように。

だったらロイドさんと同じように受け止めないとな!!

そうやってしばらくシェリーの背中さすってあげた


そしてシェリーが落ち着いて来た頃ロイドさんから質問があった


「それで?いったいこれからどうするんだ?」


「あ…」

「お兄ちゃん!?」


そもそも、根本的に問題があるんだった…アホか俺は!?

やめて!シェリー!!冷たい目がいたいよぉ!!『こんなお兄ちゃんで本当に大丈夫かな?』とかそんな声が聞こえるよぉー!

心なしかロイドさんも哀れみの目だし…


「二人とも…よかったら家に来ないか?お前らは身寄りも無いみたいだし…どうだ?」


俺とシェリーが顔を見合わせて考えていると、驚きの提案がロイドさんから出た。


「そ、それは嬉しいんですけど。良いんですか?ロイドさんには家庭も…」


お邪魔する身としては申し訳ないというか遠慮するというか…それに何より家族の許可もいるだろうし…ただシェリーは、だいぶ期待してる顔だけど…


「家族のことは気にするな、俺はお前に行きたいかどうかを聞いている…来たいか?」


この人はどこまでお人良しなんだろうな…でも、やっぱり…


「あの…」


「行きたいか?」


あれ?


「いや…」


「行きたいだろ?」


あらら?


「ちが」


「行きたいだろ!」


「う…はい。行きたいです」


断らせるつもりなんぞ無かったみたいだな。

ロイドさんはもう家族みたいにシェリーを抱っこしてる…


お世話になります

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