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真相を解き明かす2人の探偵

「村上さん。早速質問だが、この山荘に冷蔵庫はいくつある」

「一つだけです。調理場に一個」

「雪かき用のスコップはどこにある」

「物置小屋ですよ。ここから二キロ先にある小屋で移動にはスノーモービルかスキー板が必要です。今は施錠してありますけどね。因みにスノーモービ

ルは故障気味で三日後にメンテナンスに出します」

「最後に一週間以内の所でこの山荘で何かが無くなったのか」

「塩とアイスピックが無くなりました。無くなったのは三日前だったかな。夜寝ている間に盗まれたと思います」


 柊は凶器出現トリックを暴くことができたが、そのトリックを仕掛けた犯人が誰なのかが分からなかった。柊の中では容疑者が5人から2人まで絞り込まれていた。この凶器出現トリックは柊が絞り込んだ2人の容疑者全員に可能なものだ。

柊は犯人を特定するための最後の質問を村上に問う。

「ありがとう。もう食堂の方へ帰っても構わない。おかげでトリックが立証できそうだ。だけどその前に、村上姫香さんについて聞かせてくれ。もしかして姫香さんは……」


 柊の質問を聞き村上要は首を横に振る。

「それは違う。姫香が自殺する一週間前くらいにメールしてきたから間違いない」

 その頃テレサは容疑者たちが集まる食堂の中で一つの謎を解こうとしていた。

(そう。あのトリックが正しかったとしても、あの謎を解明しないとトリックは成立しなくなる)


 テレサが椅子に腰かけ謎解きをしていると、井田光がテレビのスイッチを入れた。するとテレビから情報番組が流れた。

『副交感神経を刺激するとリラックスできるんですよ』

 その番組を聞きテレサは頬を緩ませた。

(なるほど。犯人は簡単なトリックを使ってあかりさんを操ったのか)

 残る問題はただ一つ。犯人は誰なのか。犯人が仕組んだトリックを暴くことができた柊とテレサは一歩ずつ真相に近づいている。


 とある人物の命を犯人は狙っている。だが中々殺害のチャンスは来ない。第二の被害者と犯人は同じ食堂という密室にいる。しかしそこには関係ない人物たちも集まっている。

この状況では目撃者が多数いるため犯行は不可能だろう。

(邪魔な警察に捜査させないために、態々あんなトリックを使ってターゲットを油断させようとしたのに、逆効果だったか。柊とかいう探偵とテレサ。あのコンビがいたら警察が来ても来なくても同じことだ)


 そんな犯人の元にチャンスが舞い込んでくる。殺害のチャンスは柊と共にやってきた。

「皆さん。そろそろ眠たくなった頃だろう。これからこの食堂に鍵をかける。これで外部犯はこの密室に侵入することができないから、犯行を躊躇するだろう。今晩はこの食堂で寝る」

 その柊の発言を聞き井田光たちは驚く。

「まさか関川監督殺害は外部犯による犯行だったのか」

「ええ。先ほど改めてこの山荘の裏口のドアを確認したら、鍵がこじ開けられていた。その周りには雪が落ちていた。つまり犯人は山荘の裏口から侵入して関川監督を殺害した。その後次の標的を殺害するためにこの山荘内に潜伏した」

 柊の推理を聞いた谷村あかりは疑問点を指摘する。

「だったらなぜ私の部屋に凶器を出現させる必要があったの」

「それは分からないが、犯人の職業はマジシャン。ナイフを自由自在に出現させたり、消失させたりすることができるのはマジシャンくらいしかいないだろう。おそらく職業マジシャンの外部犯が関川監督を殺害したのは、彼が所持している金目の物を盗み出すため。あの事件はただの強盗殺人だった」

「その強盗殺人犯のマジシャンさんがこの山荘内に潜伏しているのは分かったけど、布団はどうするつもり。この山荘で布団もなしに寝たら凍死すると思うよ」

「布団は各個室から持って来ればいいだろう。その代り護身用に一人一本ずつナイフを所持してもらうが」

 その後容疑者たちは各個室から布団を取るために食堂を出て行った。これはチャンスだと犯人は思った。

(チャンスだ。この状況で殺害したら外部犯に襲われたように見える。あの柊とかいう探偵が、馬鹿で助かった)

 犯人はターゲットを追いかける。その犯人手にはナイフが握られている。

(これで終わりだ)

 犯人はターゲットを襲おうとナイフを振り下ろそうとする。その時犯人の背後から柊が声を掛けた。


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