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凶器瞬間移動トリックの真相

「やっぱりあなただったのか。この事件は物的証拠がなかったからあなたに第二の犯行を実行させるチャンスを与えた。そしたら見事にあなたはターゲットを襲おうとした」

「罠だったのか」


 柊は犯人に対して謎解きを始める。謎解きの前に谷村あかりとテレサ・テリーと夏海次郎の3人が柊の元に歩み寄ってきた。

「まずは凶器出現トリックから解明する。あのトリックは単純なものだった。まずあなたは下準備として三日前この山荘へ空き巣に入り、塩とアイスピックを盗んだ。そして今日の所でこの山荘の近くに降り積もる雪に塩をかけた。雪に塩をかければ雪は固まる。それを応用してあなたは天から降り積もる雪を使用して氷を作り出した。その固まった雪を盗んでおいたアイスピックで削り、雪を谷村あかりさんの部屋の浴槽に運び込んだ。その雪を彼女の浴槽に敷き詰めれば準備は完了。後は風呂が焚けるように予約しておけば、敷き詰められた雪が融けて数時間で水を溢れさせることができる。ナイフは最初から敷き詰められた雪の上に置いておけば、密室状態で彼女の部屋にナイフを出現させることができる。自分の血をナイフに付着させておけば、いかにも関川監督を殺害した凶器があかりさんの部屋の浴槽から発見されましたとアピールすることができる」

 犯人は考えを改めた。柊は真相を見抜いていたと。


 柊の推理はまだ続く。

「この凶器出現トリックは警察が捜査したらすぐにでも分かってしまう。だからあなたは電話線を切断した。まあ吹雪が起きたからその必要もなかったかもしれないが」

 淡々と進む柊の推理を聞き谷村あかりは疑問点を指摘する。

「でもそのトリックには無理があるんじゃない。私が一度でも浴槽を開けたら、トリックがネタバレするよね」

 その疑問点の答えをテレサは答える。

「交感神経。人には交感神経と副交感神経というシステムが存在している。簡単に説明すると、副交感神経はリラックスした時に起こるもので、交感神経はストレスを感じている時に起こるもの。たとえば怒っている時はお風呂に入ってリラックスする気分になれないでしょう。そのシステムを犯人は利用したんだよ」

 犯人を挟み撃ちにするかのように、犯人の前に村上要とガイ・エドワードが現れた。

「これで逃げ場はなくなっただろう。真犯人の西木野正樹さん」


 真犯人の西木野正樹はマネージャーの井田光を殺害しようとしていた。


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