クラスメイト
やっと少し話が進められそう・・・
シュウジの教室は学園の本館の2階にある四角の大きな部屋だ。
前から長机を均等な間隔で並べられていて、生徒はそれぞれ自由に座る。
シュウジ長机の中央よりやや後方気味の机を選んで座る。
その机にはすでに生徒が入っているため、シュウジは端に座ることにした。
シュウジはカバンを机に置き席に座った。
そして、ひじを机に着き一息ついた。
そこに話しかける声がある。
「おはよう。シュウジ」
シュウジに話しかけたのは少女だ。
金色の髪をしており、色白の華奢な腕がカバンを掴んで立っている。
「おはようマリー」
彼女の名前はマリーといった。
マリーは1回生でありながらこの学園の主目的とも言える"聖術"を習得している。
1回生で聖術を習得している学生の数は少ない。
聖術を身に付ける前に卒業する学園生もいる。
「今日はいい天気ね」
「そうだね」
マリーは天気の話を切り出しながらシュウジの隣に座った。
マリーは美人と評判がいい。
加えて聖術もできて成績優秀、講師の覚えもいい。
天才ではないかという言われる声もあるが、当の本人はあんまりその事に対して執着はない。
それどころか、うっとうしく感じているのだと以前語っていた。
マリーも一息ついた。
「いい天気に加えて、今日も静かね」
「そうだね。あと5秒ほどはね」
シュウジがあと5秒と言った後の3秒後に声をかけられた。
「おはようシュウジ君!!マリーさん!!今日も元気かい!?」
「おはようジョニィ。今日も元気みたいだね」
いつもの変わらない挨拶をする。
「おうよ!!元気と言ったらこの俺ジョニィのことだぜ!!」
「そうだね。その理屈は分からないね」
シュウジは笑いながらそう答えた。
ジョニィは明るくてクラスのお笑い担当だ。
誰にも分け隔てなく話すので、自分のような人間にはありがたい存在だ。
だが、そのなかでマリーは静かに呟く。
「5秒もかからなかったわね。うるさくなるのに」
「そうだね」
シュウジは苦笑した。
「いやーそれほどでも」
「褒めてないわよ。現実見なさい!!」
痛烈にマリーは批判を浴びせた。
対してジョニィは何事も無く返事をした。
「大丈夫だって。それより聞いてくれ」
「どうしたの?」
「今日学園に来ていると腹が痛くなってよ。でも良く考えると腹っていうよりその下の腸が痛いような気がすんだよ。腸が超痛い。なんちって!」
シュウジは沈黙した。
下手なリアクションすると、ジョニィが手を付けられない人物になってしまうからだ。
その対抗策として考えた対応がある。
「ふーん。で?その話のオチは?」
「えっ?超イタイ・・・」
「えっ?超痛い?」
「いやだから・・・・ごめん・・・なんでもない・・・」
シュウジにはそのギャグの意味は分かっていた。
始めのうちは乗っていたが、毎朝聞かされるそのギャグに毎回ツッコミをいれていくと体が持たないことに気がついたので、たまにこうやって言うことがある。
こうすると、少し静かになるのだ。
その事をわかっているマリーは何も言わずに教科書を開いて読んでいた。
「ねぇシュウジ。この教科書ってあんまり為にならないよね。どうでもいいけど」
落ち込んでいるジョニィに気にもかけずシュウジに話しかける。
それを聞いたジョニィは小声で呟く。
「どうでもいい話より、どうでもいい俺の話・・・フッ」
ジョニィは自分の事を鼻で笑っていた。
「だがしかーし!!俺はいいんだ!!楽しんでいただけるならば踏み台にだってなろうという覚悟だ!!」
「なら、どこかの木の下で埋まってて。庭師さんの踏み台になれるわよ」
「ぬぐっ!マリーめ!一筋縄ではいかないやつめ!」
ジョニィがマリーの恐ろしさに後ずさりしていると講師が到着した
「ハイ席について!それから静かにしろー!」
そういうのは若い女教師だ。
女教師は長い髪を後ろで括っている。
服装はゆったりとしたトップすにロングスカートというこの学校では異端とも言える教師だ。
この学園の教員は政府関係者や武術の達人などがおり、服装は戦闘や見た目に特化している。
その中でこの教師は動きにくいオシャレをしてくるのだ。
生徒が思い思いの席に着く。
ジョニィはシュウジの隣に滑り込んできた。
「席に着いたかー!じゃあ今日1日の楽しい学園生活をはじめるぞー。うれしいだろ。笑え」
ジョニィがその言葉を聴いて立ち上がる。
「先生!それは強要するものじゃないと思う!!」
「いいんだよ。世の中そういうもんだ。じゃあ出席採るぞ」
そうして、一日が始まった。
ここから少し登場人物が増えてきます。
マリー=色白金髪美少女(クラスの声抜粋)
ジョニィ=クラスのボケ担当。空回ってなどいない(本人談)
教員=クラス担任の戦闘系の講師。スバラシイ、センセイダト、オモイマス(クラス総意)




