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最終話 天使の音楽

「う、ううーん……」


 あれ、ここどこだろう。私は……ああそうか。思い出した。


 吾輩は天使である。名前はまだないんだった……って思い出せてないよ!名前がないじゃん!いや、名前がないことを思い出せたと言うのかな?よく分からない。


「えーっと……何してたんだっけ?」


 確かモフミミと一緒にご両親や家族を埋葬してお祈りしたりしてたら眠ってしまったのかな。見上げると木製の知らない天井だけど……私が寝ていたのは見知った布団。


「これって私の家の布団だよね」


 どういうこと?WHY?誰か説明しておくれよ。


 原因を追究すべく寝床の周りを物色していると……。


「てんしさま おきた」


 うわ、誰か来た。日本語?だれ?うわ、耳としっぽがある!それもモフモフしている!触ってもいいですか?だめ?あなたはモフミミじゃないよね?誰なんだろう。


「こっち」


 部屋を出るとまた見知った景色のようなそうでないような景色のような場所に出た。うーん、どこだっけここは。見たことあるようなないような……。分からん。


「えーっと。私どのくらい寝てたの?」

「いちねん。ねてた」


 1年!?いやいや、冗談はよしてくださいよ、いくらお寝坊の私でもそんなに寝てるはずが……。いや?あるのかな。だって私天使だし。

 それにしても何でこの子は日本語を使えるんだろう。モフミミもちょっとしか話せなかったのに。あれ?そういえば……。


「ここってモフミミといた村!?」


 なんか建物も綺麗になっている!

 しかも知らないモフミミ族の人たちがたくさんいる!うわー!もふもふパラダイスじゃない!もしかしてここは天国!?神様的なアレがついに私の願いを叶えてくれたの!?


「あっ!」


 なんかそれ以外の種族の人たちもいた。

 どうやら天国ではないっぽい?


「何をしているのかな」


 モフミミ族以外には耳長族とかヒゲナシ族とかの人たちがいる。あ、人間!あの町にいた人間っぽい人達もいる!なんか一緒になって家を建てたり、直したりしているね。


「嫌な感じはしないね」


 街の人から感じた嫌な感じがなくなってる。仲良く仕事をしてるって感じ?


「そうだ!モフミミのお父さんとお母さんのお墓!」


 二人でお墓を作ったんじゃない。他の村人もみんな埋葬したはず。


「どこだっけ?」


 思い出しながらフラフラと道を進んでいくと見覚えのある場所……なんだけど。墓石はあるけど、埋めた跡がない。どういうこと?墓石が庭石みたいになってる。まぁもともと庭石だったからそれはいいんだけど……あれ?遺体がないってことは……。


「~~~♪」


 村の広場のあたりから歌と音楽が聞こえてきた。

 ピアノの音だ!それも聴いたことのある曲の聴いたことのあるテンポ!モフミミの大好きな『ドレミの歌』のアレンジをモフミミが好きなテンポで引いている音だ!


「モフミミ!?」


 音が溢れてくるその場所には人混みが出来ていてここからじゃ誰が弾いているのかは分からない。仕方がないので私は翼で空へと飛び立つ。




───するとそこには




 前に見た時よりちょっとだけ大人になったモフミミが楽しそうに私のピアノを弾いていた。その後ろで優しそうに見守っているモフミミに似た顔立ちの人はもしかしてモフミミのお父さんとお母さん?

 

 その奥にはダンスメイドもいる。ギターマンもいる。ヒゲナシもいる。みんなモフミミの演奏のリズムに合わせて体を揺らしている。

 モフミミがこっちを見つめた。何だか知らないけど、お父さんもお母さんもいるし幸せそうだね。良かった良かった。


 私はモフミミに駆け寄る。

 モフミミは演奏を続ける。優しい音だ。やっぱり音楽っていいよね。モフミミの大好きなドレミの歌。私もいっしょに。


               さぁ、歌いましょう





                天使の音楽~完~


お読みいただきありがとうございます。

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