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俺の【異世界兵器】がとどまることを知らない  作者: SNDKT
第1章 王都への道と、ギフト【異世界兵器】
6/30

王都への道中 ~初めての対人戦~

その後、何度か魔物と出会ったが、レイ達は問題なく撃退することができた。



結果、1日でレイとオードリーは共にレベルが5まで上がり、ステータスが上昇した。レイは「超人類」がレベル2になり、オードリーは攻撃魔法の光の刃を覚えた。



「どうだ?大分慣れてきたんじゃないか?」


「そうだね。少しずつわかってきたかな。ただ、もっと慣れないといけないし、もっとスキルが欲しいなー。」


「私も攻撃魔法を覚えたので、もっと慣れないと。合わせるのが結構難しいです。」


「2人とも順調で何よりだ。今日はゆっくり寝て、明日に臨もう。」


「「はい!」」




そして、馬車に乗り込んでから2日たち、王都に到着する前日に、それは起こった。



「、、、!何か、悪意を感じる!?今までとは違う!人を感じる!」


「何!?クルスはどうだ!?」


「探知しました!左右に待ち伏せしているかと思います。恐らく盗賊かと。」



「そうか、賊がきたか。おそらく商人でも襲うつもりだったのだろう。2人ともありがとう。」


「どうされますか?兄様?」


「引き返すことは考えてない。戦うぞ。」


「あまり動きにバラつきがないことを考えると、練度は低くなさそうです。注意は必要かと。」


「なるほど、向こうもある程度のレベルはありそうか、、、。ただ、俺とクルスがいる。問題ないな。」


「僕たちはどうしよう、兄さん。」


「まずは、運転手と馬を狙われたくないから、ここで一旦止まろうか。恐らく、敵にも斥候がいる。すぐに、相手にもこちらの動きがわかるから、射程圏内に入ったら動くぞ。クルス、何人いる?」


「恐らく10人程でしょうか。待ち伏せの陣形的に、前衛が8人、後衛が2名といったところでしょう。」



「わかった。では、俺とクルスは敵前衛をやろう。レイは開幕1番に、新しい技で後衛を狙え。いいか、躊躇するなよ。皆が死ぬ可能性があるんだ。」



「はい。わかりました。」


「オードリーは最初は皆にバフを。その後は光の刃で牽制してくれ。当てることより、敵前衛の意識を逸らすんだ。それからはサポートだ。攻撃されたと思ったら、ハイヒール、キュアを使ってくれ。敵に接近されたら、自身を守ることを第1優先。俺やクルスへ合流しよう。それが難しいなら、自分がやられにくい距離をとれ。前衛に接近をなるべく許さないように。」


「はい。」



「よし、馬車を止めて、運転手さんは中に入ってくれ!」


リュウの指示にしたがい、運転手は中に入る。



「ではいくぞ!」


「「はい!」」


「『大いなる加護』!」



リュウの指示どおり、オードリーが皆にバフをかける。


バフと同時に、リュウとクルスが馬車から勢いよく飛び出す。


冒険者の中でも、トップクラスのAGIを持つ2人は左右に別れ、一気に敵との距離を縮める。


「なんだ、、、?すげぇスピードで向かってくる奴がいるぞ!てめぇら、構えろ!!」


「何!?、、、!あいつらか!なめやがって!蹴散らしてやる!!」


敵の斥候が2人に気づき、周りに声をかける、敵は慌てて準備を整える。



「させるか、レイ!!」


「はい!!、、、いけぇ!」


リュウの合図でレイはスキルを発動し、 ミサイルを発射した。


4つのミサイルが敵後衛の弓士を目掛けて飛んで行く。


「なんか飛んでくるぞ!」


未知の遠距離攻撃に、敵陣営に動揺がはしる。

弓士がは慌てて弓スキルで迎撃を選択する。。


「な、なんだあれは!?くそ!撃ち落としてやる!『精密射撃』!」


『精密射撃』は、命中精度を上げる弓スキルだ。

弓士が放った矢が2つのミサイルを捉える。


ドドゴーーーン!!

矢にとらえられたミサイルが爆発する。


「な、なんだぁ!?」


敵陣営がさらに動揺すると同時に、大きな煙が上がる。


「あんな感じで撃ち落とせるんだな、、、。」


リュウとクルスもミサイルの対応方法をしり、少しだけ驚きをみせる。


「!?まだくるのか!?」


ただ、残り2つのミサイルはそのまま敵弓士へ直進。木の上にいたこともあり、素早い動きもできず、敵弓士に直撃する。


ドッッゴォーーーーン!!


2発の直撃を受けた弓士は力尽きていた。



「な、一撃だと!?」


敵前衛、後衛に衝撃がはしる。同時に、残りの後衛が再度狙われまいと、木に身を隠す。



「後ろに気を取られすぎです!」


「!?」


敵前衛が後ろに気を取られていた隙に放たれていた、オードリーの光の刃が、左右の敵数名に直撃する。


「「「ぐふっ!」」」


光の刃が左右の敵前衛数名に直撃したことで、さらに敵に隙ができる。


「もらった!!『ギガスラッシュ』!!」


「すみませんが消えてもらいます。『雷遁』!」


リュウとクルスが範囲攻撃を放ち先制し、大打撃を与える。




数十秒後には、2人は敵前衛を片付けていた。



「、、、よし。クルス、そっちは大丈夫か?」


「はい。ただ、思いの外レベルが高く、生け捕りはできませんでした。」


「俺もだ。盗賊にしては、練度も高かったな。」


「ですね。、、、後1名、後衛が隠れているはず、、、。隠密スキルが高いですね。」


残り1名いるが、隠密スキルを使い、クルスの索敵を掻い潜る。

クルスも探しているが、すぐに見つかっていない。


そして、一瞬の隙をつき、移動した敵後衛は、オードリーに対して、死角から狙いを定めた。


(くそ!皆の仇!せめてこれでも食らえ!!)


スキルを放とうとしたその時、


「視える!ここだ!!」


レイは敵の居場所をいち早く感知し、スキルを発動。

腕から電撃鞭を伸ばし、鞭が敵の左手に絡みつく。


「ちぃっ!やるな、だが、、、う、ギャギャァァァアーーー!!」


鞭から激しい電撃が放たれると、敵は一瞬で気絶した。




「助かったわ。レイ、ありがとう!」


「いえいえ、でも、これで反応は消えたし、大丈夫かな?」



すぐに、リュウとクルスも馬車に合流した。


「レイ!!見てたぞ。よくやった!」


「ありがとうございます。お手柄ですね、レイ様。」


「兄様、クルス!お怪我はありませんか?」


「大丈夫。あの程度の輩に遅れは取らないさ。」


「さすがだね。あの数を2人とも1分かからずに制圧するなんて。」


「大したことないさ。しかし、レイの『ミサイルランチャー』が撃ち落とされるとは予想外だったな。」


「ですね。恐らく、ミサイルはすぐに爆発する分、魔法系の範囲攻撃と相性が悪そうですね。」


「そうだな。剣とかの近接系なら、爆風でダメージを受けそうだが、魔法を展開することで防げそうだ。」



「今回はたまたま、相手が弓だったから防ぎきれなかったね。ラッキーだったのかな。」


「そこらへんも勉強になったな。あとは、よく生け捕った。こいつは王都で引き渡そう」


初めての対人戦も、レイたちは無傷で終わらすことに成功した。

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