閑話6 〜リュウ、学園の英雄になる3〜
〜リュウ視点〜
俺は、レッドドラゴンに向かい、走り出した。
スラスターモードは、1分でMP10消費する。
俺のMPは300。MPを回復できるアイテムを2つ所持しているので、max900だとしても、スキルでの消費も考慮し、活動時間は、45分〜60分だろう。
鍵は、どれだけドラゴンたちに攻撃が通じるか。
レイからもらった異世界剣も走りながら確認してみる。
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異世界剣 レベル5 エクスカリバー・改
威力:400
追加効果: 『斬撃波』の威力強化
『斬撃波』の消費MPを0にする
『グランドクロス』の威力強化
『切り払い』を強化
※召喚期間 : 24h
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なんか、俺の為にあるような、剣じゃないか?これ。
『グランドクロス』って、俺の固有スキルなんだけど、、、。
ともあれ、これらを受け取ったからか、何だか普通に勝てる気がするんだ。
1分程たつと、早速魔物と遭遇した。
ワイバーンたちだ。
さっき巣をやったはずだが、、、もう一つあったのか!?
レッドドラゴンと対峙した際に加勢されると厄介だ。
ここで一掃する!
俺はワイバーンに向けスラスターを全開にした。
結果的に、ワイバーンの巣は2分かからずに一掃できた。
15体程いたが、レイからもらったアイテムが優秀すぎて、全く相手にならなかった。
そして、そのまま、3分程奥に進むと、
レッドドラゴン3体のうち、1体と対峙することになった。
本来、1 VS 1 なら相手の方が格上なのだが、何故か負ける気が全くしなかった。
そして、決着はあっという間についた。
対峙早々、レッドドラゴンの『ブレス』をはき、俺はかわして潜り込む。
すると、レッドドラゴンは尻尾で『薙ぎ払い』をしてきた。
その『薙ぎ払い』に対して、俺の『直感』『見切り』『切り払い』が発動。
『斬撃波』で迎撃し、尻尾を切断することに成功する。
その後、動揺するレッドドラゴンの頭に対し『斬撃波』を飛ばすと、レッドドラゴンは一撃で絶命した。
堅牢なドラゴンの尻尾を切り落とした際も驚いたが、一撃で首を切り落としたことにも、俺は動揺を隠せなかった。
「むちゃくちゃな威力だな、、、。だが、これなら2体でも、余裕で勝てるな、、、!」
改めてレイに感謝した。
スラスターモードのおかげで、レッドドラゴンの攻撃には余裕をもって対処できた。1番厄介な横の範囲攻撃『薙ぎ払い』も、今回は迎撃したが、飛んでかわすこともできた。
異世界剣のおかげで、レッドドラゴンを一撃葬ることができた。
攻守において、相手が龍の中位種だろうと、優位に立つことができている。
「となると、この、『直感』のアラートは、更なる脅威を意味しているのか、、、。」
レッドドラゴンが脅威でなくなったことで、新たなる脅威の存在を確信する。
S級以上の未知の相手がいるはずだ。
ただ、そのことを気にしている前に、まずはまた対峙した2体のレッドドラゴンを退けないとな、、、!
レッドドラゴン2体は、俺の攻撃範囲外からブレスで攻撃してきた。
威力的には、脅威となる攻撃なのだが、俺は『直感』とスラスターのおかげで、なんなくかわし、一気に2体に接近する。
2体とも、攻撃のモーションに移ろうとしたが、遅い。
圧倒的なAGI差のお陰で、後の先が容易くとれる。
結果、『斬撃波』数発で2体を葬ることが出来た。
俺は、残MPを確認し山を見上げた。
「ふぅ。まだ10分ちょっとか、、、。MPはまだ余裕あるな。、、、けど、、、。」
数キロ先でも、それとわかる巨大な龍が見えた。
「あれをやらなきゃ、いけないか、、、。」
俺は改めて覚悟を決め、目標に突っ込んだ。