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02*もう僕の出る幕はない
お題先『確かに恋だった』
一年以上も彼女を見ていたんだ。
だからこそ、僕は…
「相談があるの」
「…相談?」
「相談っていうか、お願い…かな」
「何?」
「告白するの協力して欲しいの」
やっぱりと思った。
彼女が僕と仲良くしたかったのは、この為だって最初から知ってたから。利用されるのは構わない。
利用されているのだとしても彼女の傍にいたかったんだ。
「…いいよ」
「えっ、本当!?」
君の笑顔が眩しい。
最初から知っていた。
君はアイツしか見てないってこと。
アイツは君にひかれていること。
君が告白するならきっと上手くいくだろう。
アイツは良い奴だ。
そんなこと昔から知ってる。
でも今無性にアイツを殴り飛ばしたい気持ちになったって許されるだろう?
もう僕は彼女の傍にはいられないのだから。
もう僕の出る幕はない
(本当にありがとうっ、大好きっ!)
(……っ、!それを伝えるのは僕じゃないでしょ?)
(でも言っておきたかったんだもん)
(…君は本当、子悪魔だよね…憎めないけど)




