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プロローグ 悲惨な恩返し

はじめまして。作者の櫻井なぐです。

この作品のテーマとしてはゴブリンが持ち前の擬態で人や国を救っていく!と言うこれまでのゴブリンのイメージにない擬態と人を救うと言う持ち味を出したお話です!

少しでも多く読まれることを願います。

 指定された列車の席に深く腰掛けた。私は窓を眺めながら昔のことを思い出した。

 普通とは程遠い奇妙な人生。

 紛争で両親を失い命からがら国に拾われてスパイとしての教えを叩き込また。親代わりで命の恩人である国への恩返しと思って潜入や殺しなど様々な任務をこなしてきた。その中で拷問や敵の襲撃で何度も死にかけた事もあった。

 何時しか私は伝説のスパイ 不死鳥と恐れられるようになった。

 だが、この生活とも今日で最後になる。この仕事が終われば俺はこの仕事から足を洗う事にした。

 「.....次の仕事で最後か」

 何度も窮地を乗り越え不死鳥と呼ばれた私も時間には勝てない。この仕事を引退し国に戻り後続の育成に勤しむことにした。組織からも大層期待されていた。

 しかし、現実は最後まで残酷なものだった。

 突然、車両が大きく揺れた。そして、どんどん速度が上がっていく。

 「まさか,,,,!?」

 私は客席から立ち上がり急いで先頭車両に向かって走った。パニックになり慌てる乗客を次々と走り抜け運転席の扉をこじ開けて中に押し入った。やっぱり私の嫌な予感は的中した。

 目の前には床で冷たくなっている運転手がいた。それだけならそこまで悪くなかった。

 若い頃、どんなな状況下に対応できるように様々な訓練を受けて難なく突破した私でも列車を止めることは可能だ。しかしブレーキが壊されていなければの話だった。

 そして私は窓の外を覗いて息を吞む。数メートル先の線路はカーブしていてこのままでは曲がり切れずに崖から転落してしまうからだ。

私は目を閉じた。別に諦めてしまったのではなくこれまでの経験と知識を脳内で検索し最善の策を尽くすためだ。

 私は,,,これからの未来の為に最後まで生きる。そう心に決めたからにはどんな手段になっても私一人でも生き残る。

「はぁ、やはりか,,,最後まで思いたくなかったがやっぱり国は私を道具として扱い、最後は口封じとは。しかしたった一人に大掛かりな仕掛け。私は年老いてもまだまだ健在だったんだな」

 ふと後ろを振り返ってみるとさっきまであった乗客車両が消えていた。

 よく見ると車両を繋ぐ連結部分が壊されていた。

 そして、いま私が乗っている車両には国が作った時限爆弾が至る所に設置され、爆発まで残り数秒を切っていた。列車ごと私と情報を木っ端微塵にするつもりだろう。

国は私がこの車両に来る事も最善案を使って生き残ろうと考える事も全て計算の内に入れいた。私と私の人生は始まりから最後まで都合のいい駒だったと理解した。

 列車は崖から転落した。

 目を閉じた。そして唇を思いっきりかみしめた。

 それは死への恐怖心などではなく「悔しい」というただ一つの簡易的な感情だった。

 今思えば、身勝手な判断で紛争を始めて幸せを奪われ。自分の都合で我々を道具として人としての尊厳や感情を捨て、忠実に命令をこなしてきた。何度か足を洗って普通の人生を歩もうと思った。しかし、自分のような人間を産まないため。そして、国の繫栄と世界の均衡を保つために人生の最後までこの世界に捧げると心に決めた。その気持ちも全て踏みにじられた。

そして爆破の光に包まれて、私の意識は途絶えた。

 


閲覧ありがとうございます。櫻井なぐです。

自分的には最初に書いた案とまったく別物になりました。正直、後悔はないです(笑)

最初の案に転移した高校生が旅していく物語を想像してた自分が見たらきっと驚くほどの変更があったのでそこは苦労しました。

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