家
夢じゃなかったー。
林?の中の少し開けた所。
1人で住むには大きな家と畑が目の前にあった。
ここに住んでいいってことかな?
ひまりは家の周りをぐるっと回って見ることにした。
ひまりの地元にはなかったので定かではないが防風林の様なものの中にこの家はあるらしい。
家の前には割と大きな道(未舗装)がありなんとなく左に行けば街がありそうな雰囲気がある。
家と畑しか見えなかったが、家の裏には牛舎?かなにか動物を飼えそうな建物と、倉庫があった。
家は真新しさはないが古びてもいない。
「ここが女神様がくれるって言ってた家ってことだよねー?入ってみようか。」
「お邪魔しまーす。」
ひまりはおっかなびっくり家を開けた。
「(これでこの家が私の家じゃなかったら、転移場所だいぶミスってるよね、、、)」
異世界の女神がひまりに家といくつかのスキルをくれると言った。
まず、家はこの世界の庶民は井戸で水を汲むらしが魔石で水を使える様にしてくれると言っていた。だから、もし水が出ればほぼこの家はひまりのものだ。
「(みず、みず、みず、っと)」
「あっ、蛇口だ!…でた!って言うことはやっぱりここが私の新しい家かー。」
女神曰く異世界にもある機能の中で出来る限り日本に近付けて家を作ってくれたらしい。一般庶民が(ましてや若い女一人暮らし)持っているには些か不自然だが万が一この世界の人間に見つかってもいい用になっていることことだった。
「(この、魔石?が高いっていってたもんなー)」
こちらには電気はないがその代わりに魔石というエネルギーがあるらしい。この魔石が高く、また、魔石内のエネルギーが無くなると補充してもらうのにもお金がかかるらしい。なので、魔石付きの道具は高いし、維持費もかかるので一般庶民はあまり所有しないとのこと。
「(なるほどー。ありがたいなー。あっ、お湯もでる!)」
女神としてはひまりに出来る限り長く生きてほしいらしく、家には防犯の魔法がかかっているらしい。この魔法もこの世界にあるものらしい。ただ、魔法は魔法使いか魔術使いに頼むしかなくその効能が高度になるほど高額になる。ひまりの家にかかっている魔法はひまりに悪意の人間を個別認識して入れなくしたり、いざと言うときはひまりを別の場所に転移させたりと、高額すぎる魔法らしい。
「(らしい、らしい。ばっかりだけど、何がここの常識かわからないしなー)」
「(これだけでも凄い特典だと思うけどなー)」