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65.5日間の充実、レオ様とテニス

さて、トラン様とランチができるようになって、5日が過ぎた。

この5日間、授業はいつも通りなのだけど、休憩時間がものすごく充実。


昼休みは、トラン様とランチ。

とはいえ、色々お忙しいみたいなので、ランチ後は解散。


残った時間、図書館へ。

30分ぐらい授業内容を予習復習して、残り時間は気まぐれに好きな本を見る。

1度だけ、メーメ様がフラッと現れ、精霊の本も見るのも楽しいぞ、と教えてくださった。

確かに絵が可愛い! ふわふわほわほわしているものも多いし、何よりファンタジー満載! 良いなぁ、魔法使いになれたらいいな。

そういえば、乙女ゲームにもサポート精霊がいたよね。実際は見たことないんだけど。

あれ、ここにもケセラン載ってる。メーメ様が、私に似ているとか仰ってるやつだ。


その後、午後の授業を受けたら、放課後。

お誘いいただいた日は、テニス部に参加。トラン様とレオ様と私だ。

レオ様はトラン様と何試合かこなしたら別のテニスコートに移動される。その後にトラン様が私の練習を見てくださる。


ちなみにトラン様、回復したので、やっぱり試合に出る事になったらしい。

私の練習につきあって下さっていて大丈夫なんだろうか。「良い」と言っておられるのだけど。


部活解散後は、時間に余裕があったら、呪いのアイテムの店に。そこで古いアイテムの修理。

1週間に2時間で良いから無理なく続けられそう。


そして夜。

寮の自室で、トラン様から連絡を貰う。

お昼も放課後もお会いしていたりするので、特に変わりない会話になってしまうんだけど、それでもなんだか楽しみだ。「おやすみなさい」の挨拶ができるのが嬉しい。


そして今日。現在は昼休み。

ちなみに明日がいよいよテニスの試合日。他校の代表選手との試合で、この学院で行われれる。


そんな、試合前日という緊張感がありそうな日に、なぜか私はレオ様と2人でテニスコートにいる。

廊下ですれ違ったら、レオ様に練習を軽くするから付き合えと言われたんだよね。


「私で良いのですか? 打ち合いとか無理ですが・・・」

「今日は体力温存で軽めにすませるからな。それに、後輩は先輩の球拾いをするものだ」


なるほど、球拾い要員でしたか。


「はい」

と頷く。ちなみに、私は年齢ではレオ様より1歳上だけど、部活では私が後輩だ。


というわけで・・・。


サーブ!


レオ様、ひたすらサーブの練習!

ボールがものすごい勢いで跳ねていく。

レオ様の使用人の人もボール拾いするんだけど、私、ついていけずにすでにヨロヨロ。


「もうばてているのか? 体力がない。良いか、テニスはコートを駆け回るものだ」

「は、はい」


「それから、ボールばかり見るな。俺のフォームを見ろ。どのようなポイントでどの高さにボールを上げてどのタイミングで打っているか、上級者の動きを正しく見ろ」

「はい」


「分かっているのか、後輩」

「はい、先輩」


「よろしい」

レオ様はフン、とどこか偉そうに頷いたが、どうも『先輩』と呼ばれたのが嬉しそう。

さてはレオ様、テニス部で一番年下かな。先輩っていうのに憧れていたのかな。


「頑張ってください、先輩」

「当たり前だ」


レオ様がかっこよく、ボールをポン、と地面に一度跳ね返してから、そのボールを掴み、空に投げられた。


シュ!


おぉー、カッコいいー・・・


「おい、見惚れて突っ立つな。球拾い。自然に身体が動くようにしろ」

「は、はい」


先輩、注文が多いですね・・・。


***


疲れた。とても・・・。


レオ様の動きを観察しつつ、打たれたらボールを追いかける。集めたボールはカゴにいれる。

本当、使用人の方がおられて良かった。一人では無理。


「さて、素振りでも見てやる。問題なければ軽く打ちあってやる」

「ありがとうございます」


お声がけいただいたので、カゴをなんとか持ち上げて・・・。

ヨロヨロ運びだすと、私を護衛してくださっているグレンさんが駆け寄ってきてカゴ全部持とうとしてくださった。とはいえ部活の後輩の仕事だろうから、私とグレンさんとで持つことに。


よいしょ。ふー・・・。

球拾いって体力いるんだなぁ。


グレンさんは私に会釈して、また少し離れた場所に待機してくださった。

ありがとうございます・・・。


「おい、ラケットを持て。早くしろ」

レオ様が少し呆れているようだ。


「はい、すみません」

ラケットをキョロリと探す。あ、後ろにあった。振り返って取ろうとして、足がもつれた。

倒れる!


「!」


来ると思った衝撃が無かった。

レオ様が私の下におられる。

レオ様が庇ってくださったみたいで、私はレオ様に倒れ込む形になっていた。

レオ様は腕で私を抱くよう受け止めてくださっている。


そのレオ様は、ため息をついた。


「す、すみません!」

「いや・・・大丈夫か? 間に合って良かった」


「本当にすみません! お怪我がありませんか!?」

「あるわけないだろう、この程度」


「す、すみません!」

「大丈夫だと言っている。そちらは?」


「私は、大丈夫です!!」

「なら良かった」

レオ様はほっとされた。そして、偉そうなんだけど優しそうな笑顔を見せられた。


え。

間近にカッコイイ笑顔が。思わず胸がときめいてしまった。

急に恥ずかしさと焦りを覚えて、顔が赤くなる。


「す、すみません」

慌てて降りようとして、レオ様も気づかれたようだ。

「あぁ」

と腕をといてくださった。

レオ様も少し顔が赤い。


立ち上がり、改めてお詫び申し上げる。

「本当にすみません。お怪我が無くて良かったです。ありがとうございます」

「いいや。きみにかすり傷でも負わせてみろ、何を言われるか分からない。無事でよかった」

嫌味っぽい内容なのに、得意げな笑顔だ。


良い人だ・・・。


「練習を見てやろうと思っていたが、思った以上に疲れたようだな。今日はこれで終わろう」

「はい。ありがとうございました」


試合前日のお昼休み、終了。

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