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外道の魔王が歩む道  作者: 竹山蓮
魔王誕生
6/11

人殺しー前編

黒陽が森で魔物達をぶち殺していた頃、黒陽をこの世界に生み落とした場所を、通り過ぎる馬車の姿があった。



ケレンプルside〜



私の名前はケレンプル、平民から豪商へと一代で成り上がった商人である。



私は今、猛烈に焦っている。せっかくの上手い儲け話だというのに、この馬車がちっとも進まないのである。まるでなにかに怯えているようだ。 スレイプニルの癖に軟弱な馬だ。後でこの馬を私に売りつけた奴に文句を言ってやる。



どうしてこんなに急そぐのかと言うと、クラサレス王国に勇者が召喚されたのだ。勇者は、『槍の勇者』『風の勇者』『短剣の勇者』『赤の勇者』の4人で歴代最高人数だそうだ。

私はその勇者に武器を売りつける為に急いでいる。最も大きいアイテムポーチの中にはたくさんの武器が詰めこんである。店にある高価なマジックウェポンは全て入れてきた。



これだけの物が用意出来るのは私くらいのものだろう。だが、先に勇者が武器を選んでしまうと無駄足になってしまう。それだけは駄目だ。



しかし、如何せん夜になった途端に、この馬は遅くなってしまった。昼間はあんなに、元気に走っていたというのに。スレイプニルと言えども子供か。



「こんのクソ馬がぁ!」



私が鞭を入れる度にノロノロと、動き出す。



「チッ、とんだ不良品をつかまされたな」



と、げんなりしつつまた鞭をいれた。





私は今とても機嫌がいい。



なんと、昨夜はあんなに遅かったスレイプニルが走り始めたのだ。

まるで何かから、解放されたかのように速さだ。



「この分だと、あと一時間程度で着きそうだな」



諦めなくて良かった。そう思いつつ、私は上機嫌で王都へと向かった。





黒陽side〜



草原を少し逸れた森の中、妙に肌がツヤツヤしている男がいた。



「はぁ〜、殺った殺った」



昨日は、異世界始めての殺しって事でテンションが上がり過ぎて殺り過ぎてしまった。生態系が壊れてなきゃいいけど。



ポーン…『魔王様が、殺した魔物達は繁殖力が強いので全く問題ありません』



てことなので、その辺は気にしないでおこう。

さて、俺のステータスは殺り過ぎのおかげでこんな感じになっている。



ーーーーーーーーーーーーーー


ステータス

名前:美空黒陽

職業:魔王


クラス:【黒き太陽の魔王】


レベル:7


HP:700

MP:1050

LP:700

筋力:126

器用:152

敏捷:230

知力:574

幸運:30


称号

大量殺人鬼、快楽殺人鬼、殺人衝動、破壊衝動、人の皮を被りし化け物、死の淵からの生還者、魔王に成りし者、黒き太陽の魔王 、魔物殺しnew!


スキル

ナイフ術lv.4 罠作りlv.2 拷問術lv.6

魅了lv.2 即死技lv.6 魔王化 狂気lv.1new!


魔法

黒魔法ユニークlv.2

侵食(イロージョン)する《黒》

拒絶(リジェクション)する《黒》

染色(ステイニング)する《黒》new!


太陽魔法ユニークlv.1

太陽光(フラッシュ)

紅炎(プロミネンス)


複合魔法オリジナルlv.1

逆天(リバーセル)


ーーーーーーーーーーーーーー


魔物殺し

*魔物を攻撃する時に与えるダメージが少し上がる。


狂気

*邪気の亜種

*物質化していない狂気に触れるとMPが、減っていき0になると気絶ではなく発狂する。

*物資化出来る。邪気よりも速く動かすことがせる。(量はレベル依存)


染色(ステイニング)する《黒》

*キーワード〈ステイニング〉を、唱えると発動。

*心を染め上げる。徐々に染めると、より自然に染まる。(レジスト可能)

*無機物を自分が使いやすいように染める。若干の形状変化なら可能。



なんか俺の魔法って操ったりするのが、多い気がする。黒魔法がそうゆう性質なのだろうか?



ポーン…『お答え出来ません』



へぇ、この返しは初めてだな。なんだか新鮮だ。自分で考えろってことだな。



〈イロージョン〉の『精神支配』と〈ステイニング〉の『心を染め上げる』は、なにが違うのだろう?さっぱりわからない。



ポーン…『精神支配は一度心を壊し、新しく命令するので自我がありません。

心を染め上げると言うことは、自我を残したまま支配すると言うことです。』



なーる。〈イロージョン〉は機械人間を作れて、〈ステイニング〉は無理やり言うことを聞かせられる奴隷を作れるってことか。てか、今ある魔法の詳細なら分かるのか。



俺が男は〈イロージョン〉女は〈ステイニング〉だな〜、などのゲスいことを考えているうちに森を抜けて草原に出た。すると、俺の目の前を馬車が駆け抜ける。御者には少し太った男が乗っていた。



目には狂気の光が灯り、唇が醜く歪む。



「『魔王化』」


メキメキと言う音と共にツノが生え、爪も伸びる。その圧倒的な存在感のせいか、周りに風が吹く。



「さーて、異世界最初の人殺しだ。ネットリ、タップリ、ジックリと殺してやるかァ。」



馬は、魔王の放つ威圧に怯んでいる。俺はゆっくりと馬車に向かって歩を進める。



「おいっ!どうした動けこのゴミ馬がっっ!」



怒ってんなー、このおっさん。まだ俺に気ずいて無いみたいだ。ちと話しかけてみるか。



「よぉおっさん」



「なんでこんなとこに人がいるんだ?」



おっさんがこっちを振り向く。



「ッッ!?なんだ、その角はッ!まっまっまっまさかお前は、まお…ブフォッッッッ⁈」



フゥ〜すっきりした。最近人を殴れなかったしちょっと、溜まってたんだよね。このおっさんの顔丸くて殴りやすいし。



「ご名答〜。予想どうり俺が魔王だ。今からあんたを殺すから、どうせ短い付き合いになると思うが宜しく」



さぁて、どうやって殺してやろうかなぁ?




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