地獄へのカウントダウン
4人はサイトにアクセスし、どうなっているか話し合った。
みんなは急いで勢いよくキーボードで言葉を打った。
「小島徹って私たちと住んでいた学生でしょ?」
「住んでたってネットでの話だろ・・・」
「このサイトの事、警察にバレるかな?」
「まだ大丈夫だろ・・・」
西村彰はある事を三人に言った。
「俺達は一緒に住んでいるが、それはこのネット世界でのことで、俺達はお互いの顔すら知らない。面識はなく偶然ここで出くわしたメンバーにすぎない。俺達はネット空間で人間の代わりに動く人形・・・アバターでしか接触はしてない」
「何が言いたいの?」
「つまり俺達にはこの中にいる誰かを殺す理由がないってことだ」
「犯人は・・・ただ人を殺したいだけってこと?」
「あぁ、犯人は楽しんでやがる・・・」
この4人の中に小島を殺した犯人がいると決めつける西村に林田伸は疑問をもち言った。
「ちょっと待ってください!徹君は自殺したんですよ!なのにどうして犯人がいるって決めつけてるんですか?」
それを聞いて混乱していたリサは、伸の言葉に賛同した。
「そうよ!テレビで自殺って言ってたのよ!」
西村の言葉が急に詰まる。
怪しく思った3人は西村を追及する。
「ばか、普通に今日を暮してたやつが自殺なんかするか」
西村の言葉に違和感をもったリサは西村に質問する。
「あんたなにか知っているの?」
4人のいる部屋は静まりかえる。
しばらくして西村はパソコンに言葉を打つ。
「俺が大学生の頃、ある事件が起きたんだ。それはまるでここと同じような空間だったんだ。自由に話、自由に相手との距離を縮めれる場所・・・その部屋で誰かがイタズラで大量虐殺殺人事件をすると書き込んだんだ」
「それでどうなったの?」
「実際に起きたよ・・・その指名された人物と場所までそっくりそのまま同じで」
「そんな・・・」その話で美由紀は怯えた。
伸はそんな話があったとしても、これは違うと西村に言い聞かせた。
「でも、まだその事件と同じとは限らないですよ!本当に偶然で自殺したのかもしれない」
「それじゃ、お前この部屋から退室してみろよ」
「え?」
伸は西村の言葉に驚く。
「あいつは退室して死んだんだ。昔もそうだった・・・退室はここでは死と同じなんだ」
「でも、彰と伸も仕事でこの部屋を出たじゃない!私も美由紀も」
「だから、三人の内徹が選ばれて死んだんだ・・・」
「そんなバカな話信じられない」
伸は死んだ場所についてある事を考えた。
「あの~徹君が飛び降りた場所って現実世界ではここ(ネットマンション)ですよね?なら、本当にここと同じか確かめてみましょうよ!」
「そうよ、それでこの場所と違ったら、今回の事件はただの偶然ってことね」
「マンション名はたしか・・・ABCマンション」
「ABCマンション・・・僕が一番近いんで僕が行きますよ」
伸はパソコンをそのままにし、携帯からサイトにアクセスしてその徹が亡くなったマンションへ向かった。