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Big Sky Highからの転用。

ふと思い出せば、懐かしい道、景色。




最近、目の前の景色がぶれることがある。突然に。

それは決まって今は見ること無き場所だった。

慣れた日常なはずなのに、やはり心はまだ慣れてはいないのだろうか。見上げる空も、全く違う様に見える程。

そして今も未来も知ることが出来ないことが寂しく思えた。

幾度も記憶を剥がしたが、長い間の様々な悲しみ喜びが染み付く場所だ。恋しく思って当然なのではあるが。

見えない山や花火や友が目の前を横切っていく。今までに無い程鮮明に浮かび上がる。

あそこの匂いまで感じる。自然の香りから沢山の思いも記憶も甦る。

そこまで愛着があったのかな。

全部置いてきたはずなのにな。

……嫌な過去も全部。

溜め息は馴染んだ、だが見知らぬ街に吸い込まれて消えた。

昔より冷たい空気を吸って、もう戻れないことを強く実感した。



さよならの数は人より多い。

だから私は"馴れ"を得意とした。

でも、それはただの勘違いだったようだ。

私はまだ子供、

そして寂しがり屋で孤独だったんだ。

思い出に囲まれで初めて一人じゃなくなった。

嫌な思い出の方が多くても、それが私を確立していたのだと思うと、ぽっかりと大きな穴が空いた気がした。



時期外れの粉雪が一粒、そろりそろりと舞降りる。

この場所で初めて迎える冬の到来。

この道はどのように白く染まるのだろうか……?


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