act.13 Slipstream
小野「まぁ、長々と話をする訳にも行きませんし、早速マシンの方を見に行きましょうか。」
そういうと小野は部屋を出ていく。
3人もそれに続いた。
クラフトモータースポーツは主に整備、チューニングを行うショップだが、ラリー、耐久レース等にも積極的に参加している。
そのため、奥に設置されている、「モータースポーツ専門ピット」には各分野の競技車両が横一列に配置されていた。
日向「…んで、その参戦車両ってのはどこにいるんだ?」
小野「端っこのシャッターの中です。今からシャッター開けますね。」
小野が配電盤隣の小さなスイッチを押すと、大きな音と共にシャッターが開き始めた。
シャッターが開き終わると、中から黄色いボディに緑色のストライプを入れた「ポルシェ 911 GT3 R」が出現した。
日向「あれっ、この色って…。」
日向はこのマシンの色に見覚えがあった。
suzumiya「すげぇな…。この車を俺が運転すんのか…。」
DIVA「水平対向6気筒、だいたい500PSだったか?」
小野「あ、ちなみに言い忘れてました。当社からもう一台参加しますので軽く紹介しておきますね。」
開いたシャッターの奥からもう一台のGT3マシンが出てきた、が…。
出てきたマシンはほとんど元の車がわからないぐらいに改造されていた。
日向「こいつのベースは?」
小野「ロータスのエヴォーラですね。当社で開発した独自のシャーシシステムを採用しております。ちなみにフリークラスでの参加となりますね。」
3人「あんた本当に何者なんだ…?」
act.13 Slipstream end