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ルリドンマとヒヒトンマ

 ルリドンマ。それは、とある熱帯雨林の奥地にのみ生息する。

 青色のボールに2本足と2本の手が生えたゲル状生命体であるそれは、前面中央の、鼻だと思われる部分が赤色をしている。

 さらに特徴的なのは、赤色の部分から一定範囲上側半円に、白色の筋が放射状に伸びていることだ。それは、滅びてしまった某帝国の国旗を思わせる。

 ルリドンマは温厚な性格で、獲物の他を不用意に襲うことはめったにない。しかし一度激高すると、右手に持つ刃こぼれした剣を振りまわし、手がつけられなくなるのだという。怒りは数時間続くようだ。

 直径は3メートルほど。時には200頭近い群れとなり、遠目に見て何かあったのではないかと不安になる旅人も多いらしい。


 近縁種にヒヒトンマというものがいる。直径2.5メートルの灰色の球体は赤い顔面をしており、ルリドンマと同じように2本の足と2本の手を持っている。

 こちらは草原や岩場に生息し、夜になると50頭~100頭ほどの群れで休息を取る。

 エサ以外に奇襲をかけることはまずない。しかし気質は荒く、斧を8の字に振り威嚇する姿は多く見受けられる。





 ……お気づきだろうが、実際に存在するわけではない。


 ルリドンマ、逆から読むと『マンドリル』。

 近縁種のヒヒトンマは、同じ理屈で『マントヒヒ』。


 逆さに読むとなんとなくモンスターの名前みたいになる、というような、ただ単純に馬鹿げた話。

身近なところにモンスター(違う)。

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