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第九章 間奏曲

今回は早い・・・・・・!!!・・・・・が、短いです。ごめんなさい。

「ただいまー!!!」


 いやー、そんな長い間離れてたわけじゃないけど、懐かしく感じるねぇ・・・・。


「おかえりなさーい!!リコリスちゃん!!どうだったー?ユリは?」

「うん、凄かったよ。」

「凄かったってなにさ?」

「色々。」

「ぶー!!!」


 ぶー、ってなにさ!?


「えっと、なんだっけ・・・・・。えっと・・・・ごめん・・・お世話係ちゃん・・・ちょっと外に行ってもらっていいかな?」


 姉さん・・・・・・。名前覚えてないんだね・・・・・。


「かしこまりました。」


 フランが何も余計なことは言うんじゃねえぞ、というような目線をよこした後、部屋から出て行った。


 バタン


 カツ


 カツ


 カツ


 カツ


 ・


 ・


 ・


 ・


 ・


「・・・・・・・で、どうだった?・・・・・・・・結婚する相手は見つかりそう?」

「ごめん・・・・えっと、


 やっべ、なんて説明しよう?うー・・・・そうだ!!


「あのリスト・・・・・水をぶっかけちゃってさ、駄目になっちゃったんだよねー。」

「あ、そうなのー?」


 ヤバい・・・・疑ってる・・・。普通の人だったら、何も疑っているようにも見えないだろうけど・・・でも・・・・姉妹だからわかる・・・・・。


「で、でもね!!!シラユリ、ミスルトゥ、フィアーノ、ロゼ、スノウには会えたよ!!!」

「ふーん。どうだった?・・・・・って、スノウ!!?」

 

 よし、姉さんの意識がこっちに傾いた!!!


「うん。会えたよ。スノウって名乗ってたし、あれに書いてあった見た目そっくりだったし。」

「本物!?」

「たぶん。」

「・・・・・・えええええ!?というか大丈夫!?リコリス!!腕一本もってかれたりしてない!?」

「大丈夫大丈夫。いかにも元気でしょ?」

「本当?良かったー・・・・・・。で、臣下か婚姻相手には!?」


 う、それは・・・・・。


「たぶん・・・・駄目じゃないかな・・・・。でも、変なことを持ちかけてきたよ。」


 よし、これでリストのことも忘れてもらえるし、相談もできる・・・・!!!!


「変なこと・・・・?」

「うん。モクレンとヒガンバナで戦争をしようって。かならず勝たせてあげるようにするからって。」

「えっ!?それって、あんた、かなり気に入られたんじゃ!?」

「いやいやいや、ないって。」

「なんで?いきなりヒガンバナのこと話はじめるなんて、この国の臣下になりたい、って言っているようなもんじゃーん!しかも勝たせてくれるなんて!!」


 あ、うっかり忘れてた・・・・。


「ごめん、姉さん。スノウはもう、モクレンの王の臣下になってるよ。」

「モクレン!?あの弱小国家に!?」


 酷いよ姉さん・・・。事実だけどさ・・・・。


「確か、前王のときにボロボロにされて、今の王はノロマ王とか陰で言われてる国だよね!?前王の時に臣下になるんだったらわかるけど、今の王に!?」

「みたいだよ。」


 だから酷いって姉さん。シンイちゃんが可哀想だから。


「スノウの趣味がわからない・・・・・。」


 趣味って・・・・・・。


「でもさ、モクレンと戦争をしてほしいってことは、ヒガンバナの臣下になりたいってことじゃないのー?」


 諦めが悪いね、姉さん。でも、まぁ・・・・そういう考え方もあるかもしれない。


「それに・・・・・・モクレンと戦争か・・・。・・・・戦争は好きじゃないけど、モクレンは弱小だし、モクレンとうちらが戦争するってなったら、ユリ以外に味方する可能性のある国は絶対にないし、それをわからせるいい機会になるだろうし・・・・・それに絶対に勝てるんだったら・・・・・領地を増やすいい機会かもしれない・・・・・・。もともと、モクレンは手に入れるつもりだったし・・・・。それにスノウも手に入れられるとなったら・・・・。」


 ふひゃー・・・・!!心の声が全部漏れてますよ!!姉さん!!こういうときはいつもだけど!!


「でもさ、戦争は嫌だよ。やっぱり。」

「そりゃー、私もそうだよ。でもさー、この国の未来を考えるとね・・・・・。」


 まぁ、母さんやご先祖さまが必死で守ってきた国だもんね・・・・・・。


「あっ、忘れてた。」

「なに?」

「ユリとモクレンが強い繋がりを持つかもしんない。」

「は?」

「シラユリとシンイが婚約関係になるかも、ってさ。スノウから。」

「・・・・・・・・。」


 ・・・・・・・・・。


「それは、スノウからのさっさと戦争をしないと、いざ、モクレンに攻め込もうとしたときにはモクレンのバックにユリの影がチラついているようになりますよ、って警告かなー?」

「チラついてるどころじゃないかもだけど・・・・・。」

「まぁね。」

「それに、警告というより脅しっぽくない?」

「確かに。さっさと戦争しなくてもいいんですか?モクレンは手に入れられなくなりますよ?みたいな?」

「うんうん。」

「・・・・・・・ねぇ。」

「なに?」

「なにか・・・・・・あの・・・貴方の願いを叶えます、みたいなこと、言われてない?」


 ・・・・・・・。


「言われてないよ。」

「・・・・・・そう?それは良かった。」


 ・・・・嘘、ついちゃった。なんというか・・・あの事は言わない方がいい気がする。それに・・・・・姉さんだって、私に秘密にしてることあるでしょ?嘘も秘密も同じ。同罪だよ。


「・・・・とりあえず、モクレンとのことは私が考えておくからさ、リコリスは・・・・結婚相手を・・・ねぇ・・・・・やっぱりやめない?結婚なんて。リコリスがする必要はない。私とずっと一緒にいよう?死ぬまで大事にするからさ。絶対に。」


 ・・・・・・・。


「ねぇ、姉さん。姉さんは結婚しないの?・・・・・もしかしたら、今はしないのかもしれない。でも、姉さんは結婚する。今とは違う人かもしれない。それでも姉さんは必ず結婚するよ。だって、姉さんほど素敵な人はいないから。私と違って美人だし、頭もいいし。妹の私が証明する。・・・・・でもね、姉さんが結婚した時、私は一体なにになるの?姉さんのお人形?愛玩動物?置物?・・・・私は・・・・・そんなの嫌だ。いらなくなったら捨てられる?ううん、姉さんは優しいからそんなことしない。でもね、姉さんのお荷物になるのはもう嫌なんだ。私は姉さんに愛されていたい。・・・・・・・これまでも、ずっと姉さんに依存し続けてきた。姉さん。もう、私は自立しなきゃ。もう、大人(ヒト)にならなきゃ。」

「リコリス?今の人?なにを・・・・・


 いいよ、姉さん・・・・・。もう私に隠さなくても・・・・・。


「姉さん。私、もう、過去を断ち切りたい。未来へ歩み始めたい。自分の足で・・・・。」

「・・・・・・ごめんね。まえ、話して、国の利益に必ずなるから、って納得したはずだったんだけどね・・・・・。二度と止めるようなことは言わないから許して。」


 許すもなにも・・・・・。


「・・・・・・さぁ!!リコリスちゃん!!もう晩御飯の時間だよ。面倒なことは忘れて、楽しく一緒に食べよーか!!!」


 そうだね。・・・・・・いつぶりかな・・・・・・・姉さんとまともに食事を一緒にとるの。






皆さま、お元気でしょうか?私は・・・・・ちょっと?いえ、かなり?元気ではありません。・・・・・なぜか、風邪が二週間ほど治らない&左手負傷&右腕がいきなりかぶれ始めたのです・・・・・・。季節の変わり目、皆さまはどうか息災でお過ごしください・・・・。

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