皇法子の場合 13
第二十五節
「ま、数えきれないくらい法則はあるんだけどね」
皇がウィンクした。
「要するに『談合』が可能だってこと。システムを応用したね」
「談合…そういうことですか」
「一人で納得してんじゃねえ!」
またキレる瑛子。
「要するに、相手がクリアしやすい条件で勝敗を決めちゃえるわけ。それは戦いに付随してついてくる変身の解除にも及ぶわけよ…分かりにくいかな?」
「ちょっと分からないですね」
「つまり、じゃあこっちが勝ったことにします!って言えばそれで終わっちゃうの」
「それは誰が決めるんですか?」
「お互いのファイターが同意すればいいわけ」
「あ…そうか」
「でもって、『三べん回ってワンと言ったら変身が解ける』って条件を“お互いに”同意していれば別に拳をぶつけ合わなくてもお互いの変身状態を確認出来るよ?ってこと」
「…あぁ?」
彩香が口を挟んできた。
「多分、沢尻ちゃんはお互いに能力を掛け合ってみたいのよね?」
「それは…」
「…そうなの?」
群尾が瑛子の方を見る。
顔を赤くしてそっぽを向いてしまう。
第二十六節
「だからメタモルファイトを挑んできたんでしょ?」
「…だったら何だよ」
「リアルに戦わなくても、お互い納得いくまでメタモル能力を堪能することは可能ってことよ」
天使の様にニコニコする彩香。衣装も相俟って不思議ちゃんっぽさ満点だが、もう騙されない。
「参考までにいいですか?」
几帳面に挙手する群尾。
「はいどうぞ」
「女性のメタモルファイター同士っていつもそうやって遊んでるんですか?」
「本当に察しがいいわね。パンピーにしとくの惜しいわ」
「すいません。素質なくて」
「衣装に寄るわね。あたしみたいに派手過ぎちゃうとそのまま帰れないでしょ。でもまあ、条件で遅発させたりして楽しむことはたま~にあるわね」
「…さっきから話が全然見えねえんだけどよ…」
瑛子が額に青筋を立てている。
「遅発…それも条件ですか」
「そうよ」
「つまりどういうことだよ」
「何かをすれば変身が始まって、何かで終わることも談合出来るってことですね?」
「ご名答。あなたの彼女が望んでたのも…それ」
「え…」
瑛子の方を見る群尾。目を逸らす瑛子。
「あたしは構いませんよ?久しぶりに女子高生の制服とか着てみたいし」
「え…でも…」
何故か群尾が反応する。




