表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/86

皇法子の場合 01


第3章 皇法子すめらぎ・のりこの場合



第一節


 オープンカフェだった。


「とりあえずお名刺」

「…」

「頂きます」


 群尾拓哉むれお・たくやが名刺を受取った。

 「皇法子」とある。


「失礼ですが何とお読みするんでしょうか?」

「すめらぎ・のりこです。名前負けしてるって言われるわ」


 目の前に座っているのは二十代後半から三十くらいに見える美女だ。

 背中まである波が掛かった様な髪型が特徴的で、モデルみたいにすらりとして目鼻立ちのくっきりした美人である。

 中南米の褐色の美女を思わせるイメージだ。


「そっちの彼女…とりあえずお名前いいかしら?」

「あぁ?」


 また彼女が警戒モードに入ったな…と群尾は頭を抱えたかった。隣に座っているのは沢尻瑛子さわじり・えいこ。二人は瑛子のメタモル能力を駆使して人助けをしている。

 …出来る範囲で。


「山田花子だよ」

「ちょっと!」

「うるせえ!」


 肘をついてむっすりモードである。


「ジェーン・ドゥってわけね」

「いえ、まだ死んでません」

「…これは失礼」


 目の前に出された紅茶を、法子だけが口を付ける。



第二節


「…警戒されてるみたいね」

「そりゃな」


 今にも噛みつきそうな瑛子。


「あの…用件は何です?」

「あなたは」

「群尾と申します」

「群尾くんは…彼女のマネージャーってところかしら」

「…一応は」

「頼んだ覚えはねえよ」


 相当荒れている。こりゃ後で機嫌を直させるのは一苦労だ…と群尾は思った。


「さっきの現場、お見事だったわ。校外で行われてたいじめ現場に踏み込んで下手人三人をフルボッコ!」


 瑛子はメタモルファイターなので腕力もまともな人間よりはるかに強い。恐ろしく素早く動くことが出来、格闘をさせても強い。

 その上…条件さえ整えば相手を男女問わず年頃の少女に変身させ、女子高生の制服を着せてしまうことが出来るのである。

 これまで多くの通報されていないだけの鬼畜男やら、不良大学生レイプサークルなどを成敗してきた。


 在野のメタモルファイターには様々なタイプがいるが、瑛子はもっぱら一般人相手に「正義の暴力」を振るう方だった。

 他にはメタモルファイトと称してメタモルファイター同士の性転換・女装化させバトルに面白さを見出すタイプもおり、中にはおのれの欲望の為に与えられた力を悪用するタイプもいた。


「ありがとうございます」

「うん。で、ね」


 身を乗り出して来る法子。


「あいつらってウチの組織が狙ってた『得物』だったわけ」

「…意味が分かりませんが」

「隠しても駄目よ。あんたがた、彼女の力を正義に使った一種の『義賊』なんでしょ?」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ