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倉秋健人の場合 25


第四十九節


「…最後のそちらの代表は?」

「…当然私です」


 倉秋が立ちあがった。


「ここまで一対一ですか。鴫野が負けるとは想定していませんでした」

「…」


 橋場は余計な口を利くことをも警戒していた。

 いつかは現れるだろうと思っていた「会話を条件として無接触で発動する」タイプの特殊系が遂に確認されたのである。


「条件を確認します」


 綾小路が橋場と倉秋の顔を見渡す。


「変身決着。ペナルティは勝者の指定する衣装に着替えること。ただし、立会人の許可なく戻すことで相手に怪我を負わせる使い方をした場合は以後出入り禁止とします。よろしいですか?」


 橋場が頷く。


「ちょっと提案があるんですが」


 倉秋である。


「折角の対戦です。普通の変身決着でもいいですけど、条件を付けませんか」


 呆れるジェスチャーをする女子高生…斎賀。


「無理です!」

「私はこの方…橋場さんとお話してるんです」

「これは団体戦です!チームメイトからの助言はありのはず!」


 綾小路が頷いた。


「認めます」

「…ちょっと先ほどから贔屓が過ぎませんか?あなた本当にジャッジなんですか?」

「ジャッジはどちらかに肩入れすることはありません。常に公平な立場です」

「そうですかねえ…」


 ニヤニヤしている…様に見える倉秋。生まれつきそういう顔なのかもしれないが。


「こちらから質問して判断することは?」

「構いません」



第五十節


「悪いが、そちらから提案された条件をそのまま飲むほどこっちはお人よしじゃねーよ」


 橋場が睨む。


「一口にメタモルファイターといってもいろんなタイプがいるんでね。誰もが自分だけが有利な形で戦おうと知恵を尽くすもんだ」

「…恐らくはね」

「あんた特殊系か?」


 綾小路の方を見る倉秋。

 メタモルファイターにとって自分の能力は絶対的な秘密である。少なくとも初戦の相手には。


「…橋場さん、それは必要な情報ですか?」

「少なくとも特殊系なんだったら条件バトルは受けられない。ただの変身決着だ」

「特殊系でないなら?」

「…考える余地はある」


 とはいえ、メタモルファイターは特殊系でないなら後は直接接触による基本形ということになる。

 基本形は巧拙はあるにしても能力的には変わらない。後は衣装の種類ってことになる。


「なら条件戦を受けて下さい」

「何だと?」

「私は基本形ですよ」


 倉秋が自信満々に言った。


「まだ試合は始まってませんので確認しておきます。立会人のいる試合ですので、能力について嘘を言ったことが分かれば判定負けにしますよ」

「私は構いません。間違いなく基本形ですから」


 考え込む橋場。

 恐らく嘘ではないだろう。メタモルファイターにおいて特殊系は滅多にいない。この場には真琴と鴫野…と何故か2人もいるがこれまで出会ってきたメタモルファイターにはそれ以外だと2人しかいなかった。


「対戦方法を聞いてから判断することは?」

「私は構いません」

「…合意が得られているのならばどうぞ。ただし、持ちかける側は質問されたならば全て答えてください。虚偽や条件の後付は不正と見做します」

「はい」


 頷く倉秋。


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