・第六十二話、警報
草薙失踪事件35
沖田視点
動かなくなったグラーキの従者に僕は念の為、マガジンを変え
グラーキの従者の頭部に向け射撃する。
【ダンッ】
これで本当に倒したと思いたい。
僕は改めて女性職員に「大丈夫ですか?」と問いかける。
「え、ええ…。」
そう女性職員は答えるがやはり腰を抜かして動けないようだ。
仕方がないので僕がおぶろうと考えていたところ警報が鳴り響く。
「な、なんだ!?」
僕は事態を把握出来ずに戸惑う。
【バイオハザード発生!バイオハザード発生!施設をシャットダウンします。】
機械の音声で聞こえる。
バイオハザードっていったい…?
「すいません、いったいどうなってるんですか!?」
僕は女性職員を咎めるように問いかける。
「あ、え…。シャットダウンと言う事は…、恐らくこの施設からは出られなくなるかと…。」
女性職員が僕に答える。
出られなくなるってそれはまずいじゃないか!?
ここにはまだ草薙さんと白子さんが残ってるのに!
僕は何か他に手はないか女性職員に尋ねる。
「外部に出る方法ってないんですか!?」
僕の迫力にびくっと震えた女性職員が僕に答える。
「こんな事は初めてで…。所長なら知ってると思いますが…。」
所長と言えば天井裏で草薙さんがテーサーガンで気絶させた人のはずだ。
なんとか起こしてこの状況を打破しないと…。と考える僕であった。




