・第四十七話、潜入2
・草薙失踪事件21
沖田視点
げ、白子さんがいない!?
僕は慌てた。
まさか、さっきの科学者らしき職員二人についていったんじゃないだろうか!?
職員は確かに「白髪頭」と言っていた。
これは草薙さんの事で明確だろう。
しかし、職員達の姿はもう見えない。
どこにいったか、わからない…。
このまま一人で脱出する訳にもいかない。とにかく白子さんを探さないと!
僕は一階の非常出口を出て監視カメラの位置を確認しながら身を潜め行動する。
これでは完全に不法侵入だな…っと思うがそうも言ってられない。
ここはあの霊園からクリフォトを通じて出てきた場所。
必ず何か秘密があるはず。
そしてその秘密に草薙さんが巻き込まれた。と僕は推測した。
物陰から横切るとトイレが見えた。
僕は状況判断と今後の作を練る為、男性用のトイレに入る。
中に入ると小便器用が二つ、大便器用のトイレが三つ並んでいた。
その中で僕は奥にある大便器用のトイレに入り身を潜めた。
まずは現在地の確認だ…。
そう考えると僕はスマートフォンを取り出し
ギーグルマップを出し現在地の特定を急ぐ。
しかし、一向に経っても地図は現在地を示さない。
そこで僕はある事に気づく。
ここ圏外だ…。
本当にここはいったいどこなんだろう?
トイレには窓もないし外の様子を見る事も出来ない。
仕方ないので人がいないのを確認しトイレから出る。
トイレから出た時、話し声が聞こえたので身を潜める。
「この子も実験材料に使うから私の研究室まで届けてくれ。」
「了解しました。」
この子…?
嫌な予感がした。
身を乗り越えるように顔だけ出し周囲を伺うと白子さんが倒れてて
運ぼうとする職員らしき男が二人と女職員が一人、
そして「実験材料」なんて物騒な言葉を放った男の手には拳銃らしき物が見える。
くっ、まさか撃たれたのか…!?
このまま、行かせるか。それともこちらから反撃に出るか…。
幸い、こちらはサブマシンガンのMP5だ。
戦闘になっても勝てるが増援が来たら弾が足りない。
僕は考えに考えた結果、こっそり跡を追う事にした。




