・第四十話、老人
・草薙失踪事件14
白子視点
「沖田さん、あれ!!!」
私は霧に包まれた人影に指を指して眼鏡の沖田さんに叫ぶ。
眼鏡の沖田さんが銃を構え「誰だ!?」と言う。
霧の中から出てきた人影は人間に見えたけど少し違ったように見えた。
でもさっきの化物とも少し違う。
なんて言うかな、見た目はお爺さんなんだけど
さっきの化物のなりかけ…?みたいなように感じた。
「ああ、また人が迷い込んだのか。」
霧の中から出てきたお爺さんが言う。
「貴方は話の通じる人のようですね…。」
銃を構えてた眼鏡の沖田さんが銃を下す。
「最近、物騒でのぅ。お主のように武装してやってくる者も増えおったわい。」
お爺さんはこっちを警戒してるようだけど話が通じそうでなんだか安心した。
「あの…ここはどこなんですか?」
私が単刀直入にお爺さんに聞く。
「お嬢さん、ここは現世と幽界の狭間じゃよ。」
さらっとお爺さんが言う。
何それ…?漫画とかアニメの見すぎじゃないのって思ったけど
眼鏡の沖田さんは緊張した顔つきで話を聞いている。
「どうやら、とんでもない所に迷い込んでしまったようですね…。」
沖田さんの声が震えてるように感じた。
「どうやったら出れますか?」
緊張してる沖田さんに代わって私がお爺さんに聞く。
「食糧庫から現世に出るか、そうじゃな…。あの者のように×××を通っていくか。」
よく聞き取れない言葉を言われて考えたけど眼鏡の沖田さんがお爺さんに尋ねる。
「あの者って…。もしかして白髪頭でとぼけてそうな男の事ですか!?」
白髪頭でとぼけてそう…、喜助さんの事だと私は確信した。
「うむ、白髪頭の男じゃな、その男は×××に向かったぞ。」
お爺さんが眼鏡の沖田さんに答える。
「白子さん、僕達も×××に行きますよ!」
そう眼鏡の沖田さんが私に言うけどやっぱり聞き取れない。
「行くのなら急いだ方が良さそうじゃぞ。」
お爺さんが私達に言ってくる。
そして墓石が【ゴゴッ】と動き出す。
「理性を無くした同胞は人の腸を欲しておる。」
同胞って事はお爺さんもいずれああなってしまうのかなっと思った。
「ご老人、×××の場所は!?」
眼鏡の沖田さんがお爺さんに尋ねる。
「この先に行くと神社と繋がっており、その先の鳥居をくぐれば良い。」
お爺さんは眼鏡の沖田さんにそう答えると
「走りますよ、白子さん!」
そう言って私達は神社に向かって走り出した。




