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・第三十八話、光
・草薙失踪事件12
沖田視点
腐臭が漂う中、僕は思わず「うっ」と顔を背けたくなる。
そこは屍の貯蔵庫、つまり一目でわかる食人鬼の巣だ。
しかし、部屋の中には気配というものがない。
留守にしてるのかそれとも気配を消しているのか。
白子さんも腐臭の匂いに対し「うっ」と言うが僕が言う。
「白子さん絶対にここは目を開けないで瞑っててくださいね。」
女子高生にこの光景は刺激が強すぎる。
ただでさえ僕の方が気が狂いそうになるくらいなのに…。
もう草薙さんを探すとかそういう事は言ってられない。
とにかく今は出口を探さねば…。
薄暗い部屋の中、僕は一歩一歩屍が整理された部屋を進む。
本当に今にも気が狂いそうになった。
そして奥にもうひとつ扉を見つける。
僕はゴクリッと唾を飲みMP5を構えながら扉を上げる。
扉を開けた先は階段が見える。
僕は白子さんを連れ階段を昇り梯子が見える。
「白子さん、梯子上りますよ。」
僕は一声白子さんに声をかけ梯子を上る。
上った先に光が見え広がっていたのは石碑がある。
その石碑は墓石に見えた。




