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草薙裏探偵事務所  作者: 和都
「草薙失踪事件」
31/70

・第二十八話、事情聴取

・草薙失踪事件2

「白子視点」

「あの…草薙さんはまだ帰宅していないんですか?」

スーツを着こなしたカッコイイ女性が私に尋ねる。


「ええ、まだ帰ってきてませんけど…?」

そこで私はピンッときた。


「もしかしてジャーナリストの中川さんですか?」


「…ええ、中川です。でも、どうして?」

散々、沙希さんが愚痴を言っていたから

なんとなくわかったけどそんな事言えない。


「なんとなくです!喜助さんにお仕事を依頼してたんですよね?」

沙希さん情報を聞いてみる。


「ええ、まだ帰ってないって事はやっぱりまだあの事件を追ってるのかな…。」

考え込むように中川さんが言う。


「あの事件…ですか?」

嫌な予感がしたので聞いてみる。


「貴女が草薙さんのよく話に出てくる白子ちゃんよね?」

中川さんが私に確認してくる。


「そうです!」

何か教えてもらえるかもしれないっと思って即答した。


「えーっと…、ここで話すのは…。」

そう中川さんが言ってきたので


「じゃ、喜助さんの家にどうぞ!」

私は遠慮なく誘う。


「あ、僕もいいですか?」

後ろからひょこっと眼鏡の沖田さんが出てくる。


「どうぞどうぞ、汚い家ですが…。」と私は二人を居間に案内する。



「ん?どうしたメガネ?」

沙希さんが眼鏡の沖田さんを見て反応する。


「沖田です。」

冷静な突っ込みを入れる眼鏡の沖田さん。


そして、その後ろから中川さんが現れ沙希さんの眉間に一気に皺がよる。


「何のようだ?中川…。」

唸るような声を出す沙希さん、正直ちょっと怖かった。


「いえ、その…、草薙さんの件で…。」

罪悪感があるのか中川さんが控えめに言う。


「まあまあ、とりあえず草薙さんに依頼した事件の内容聞きましょうよ。」

眼鏡の沖田さんが止めに入る、ナイス!


ぷぅっとふてくされる沙希さんを横目に中川さんが事件の説明に入る。


「えっと…。最近、錦糸町にある雑居ビルで失踪事件が噂されてたんですが…。」

「その雑居ビルをネタに使えないかなっと思って草薙さんに相談したんです。」


「押し付けたの間違いだろう」と沙希さんがぶすっと突っ込む。

そして「まあまあ」と眼鏡の沖田さんが止めに入る。


眼鏡の沖田さんは普段苦労人なんだろうなぁっと思ってたら話が再開される。


「それで、あの…。草薙さんに内部を捜査してもらってたんですけど連絡が来なくなってしまって…。」


「最初は別にいいかなっと思ってたんですが沖田さんから「まだ帰ってない」との連絡を受けまして…。」

なんか事情聴取っぽくなってきた。


そこでジョンが「ソ、ソチャデスガ…。」と慣れない手つきで日本茶を配る。


「とにかく、その雑居ビルというのが私達特殊班が目をつけてまして」

「草薙さんに深く関わるなっと僕の上司が警告しようとした矢先、連絡が途絶えた。と言う事ですかね?」

眼鏡の沖田さんが簡潔に話を整理する。


「だと思います…。」

中川さんがしょんぼりと答える。


「ふん、奴の理は(以下略)」

やっぱり沙希さんは残念な美人だなっと思った。


「うーん、まぁ草薙さんの事は我々特殊班に任せておいてください。」

眼鏡の沖田さんが言う。


「勝手にしろ、私は寝る。」

そう言って沙希さんは二階に上がってしまう。


「うーん、正直私も喜助さんが心配で…。喜助さんの事務所なら何か手がかりがあるかも?」

我ながらナイス名案だと思った。


「では、差支えないようでしたら草薙さんの事務所見せて頂いても宜しいですか?」

眼鏡の沖田さんが聞いてくる。


「ええ、全然おっけーですよ!」

私はこの時、密かにワクワクしていたのであった。


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