・第十八話、同居人2
・資産家変死事件、後日談2
「どういうことですか!喜助さん!!!」
鞄を落とした主、白子は俺に問いかける。
「あー…」
なんて説明したらいいんだ?
「魂みたいなもの引っこ抜かれて命握られてます。」
なんて正直に言ったら頭の病院に行かされてしまう。
「なんだ、コイツは?」
沙希は怪訝そうに白子を見る。
「沙希は黙っててくれ!頼む!なっ!なっ!」
ややこしくなるので必死に俺が止める。
「白子、あれだ、探偵の助手として雇った星野沙希さんだ。」
咄嗟に嘘をつき必死に誤魔化す俺。
「こんな美人の…」と嫉妬するかのように白子が言葉を続ける。
「助手が欲しいなら私に言ってよ!私が助手するから!」
何故か食い下がらない白子。
「お前女子高生だし、もう決まったことだし仕方ないだろう。」
白子をなだめる俺。
「所有物の貴様が私を助手だと…?」
殺気を放った眼光を俺に向ける沙希。
またまたややこしくなるから俺は沙希に耳打ちする。
(頼む、話を合わせてくれ!コイツは面倒くさいんだ!)
ふむ…、と沙希は考える仕草をしている最中にいつの間にか
戻ってきたジョンが「ソ、ソチャデスガ…」と白子に日本茶を手渡す。
ナイスだ、ジョン!
話題がそれるのを確信し俺が間髪入れずに話題を振る。
「そういえば白子、お前試験休みっていつまでなんだよ?」
「んー、今日までだよ?明日から学校…。」
と、うなだれる白子。白子の親父さんから聞いてるが
あまりテストの点はいい方ではないらしい。
「じゃ、追試の対策でも家で考えてろよ。」と茶化す俺。
「ひっどいわねー!今回のは自信があるんだからっ!」
ふふん、と鼻を鳴らす白子だがそういう場合は大抵ダメなパターンである。
「で、何しに来たんだ白子?」
「ああ、うん。ボブとジョンに酒屋さんのお仕事教えようと思って。」
ほう、自ら教えに来るとはいい心構えだ。
「そういえば、倉庫がちゃがちゃだったけどどうしたのあれ?」
と聞いてくる白子。
そういえば、ボブとジョンに倉庫片付けとけって言いたんだったなっと思い出す。
「おい、ジョン」
「ハーイ、ナンデスカ!クサナギサーン!」
と答えるジョンにゲンコツを与え、とりあえず正座させる。
後でボブにもくれてやらねばならぬ。
てか、この二人に任せたら二階の事務所の物置も大変な事になるかもしれない。
「なら、白子。」
「ジョンと一緒に二階の事務所の物置の片付け手伝ってやってくれないか?」
俺が白子に頼む。
「えー…、なんで私が…。」
と駄々をこねる白子にヒラヒラと5000円札をチラつかせる。
「やらせていただきます!!!」
そういうと白子は「いこっジョン!」と犬の名前を呼ぶように
ジョンを連れ二階の事務所に向かう。
…やれやれ現金な性格で助かった。
「ずずず…」と粗茶を飲んだ後、沙希が俺に言う。
「さて、邪魔者もいなくなった事だ。私のテーマの為に働いてもらおうか。」
おいおい、早速かよ…。と腹を括る俺であった。




