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転生0、気付けば異世界




普通の高校生だった。


特にすごい特技も持っておらず毎日、家と学校を振り子のようにいったり来たりする、このまま受験シーズンを迎えたら適当に勉強して適当な中流大学に通って大学も卒業したら、適当な企業にでも就職して、いつかは結婚とかして、子供でもつくる。


そんな波乱万丈でもなんでもない平凡な人生を送るんだろうなぁ、と思っていた。


トラックに轢かれた訳でもなく気が付くと俺は見たこともない場所に立っていた。


辺り一帯は背の低い草で覆われた、所謂草原というやつだった。


俺は今まで大自然とは無縁な都会生活を送っていた、母や父の実家も田舎にある訳ではなく車で20分もかからない位置にある、だからこんな地平線の彼方まで広がる草原など、テレビ以外で見たこともなくただ、風で草がたなびく様子を見つめながら呆然と立ち尽くすことしかできなかった。





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆






………これは夢なのか


俺は頬を割りと強い力でつねってみるが、つねった頬がゴムのように伸びるわけもなく返ってくるのはじんじんと鈍い痛みだけだった。


夢であってほしかった。


地平線の彼方まで草原が広がっている、俺がゲームでこんなエリアを作るなら始まりの草原とかなんの捻りもない名前をつけてスライムでも出現させる事だろう。


………ゲーム


やはりここは今まで俺が住んでいた世界とは違うのだろうか。


なら俺はさしずめ異世界に召喚された勇者ってやつなのかもしれない。


なんて自分で考えてクスリと笑いが込み上げてきた、俺は勇者なんて器じゃない、精々村人Aだ。


村に来た勇者に、ようこそ村へとか言う役がお似合いだ。


にしても、異世界…か


魔法でもあるのだろうか。


てを目の前にかざし集中する


「…………ファイヤー!!」


………何やってんだ恥ずかしい…どうやら俺はこの状況を気に入っていたのかも知れない、火なんてでるわけな「ボン!!」


俺の手から出てきたのは激しく燃え盛る炎だった、手から出てきた炎はそのまま地面と水平に飛んでいき三十メートルは進むと炎は小さくなっていきやがて消えていった。


………前言撤回、魔法使いA位ならなれるかも知れない。





それから俺は草原の地面についていた車輪が通って草が生えていない場所に沿いながらひたすら歩いた、半日も止まらず歩いているのに疲れが全く出てこないことに違和感を覚えつつもついに町らしき場所に到達した。


入り口でパスポートてきな物やお金を払わないといけないのかとドキドキしながら並んでいる集団の後ろに付いたが、特にそんなものもなく、スムーズに町に入ることが出来た。


町に入ると色んな人にジロジロと見られて不審に思っているとどうやら俺の服装が原因だったようだ。


回りの人達が生地か粗そうで、頑丈なだけが取り柄みたいな服を着ている中、俺は学校の制服のブレザーを着ていた。


身分の高い人にでも見られたのであろうか。


ただ、視線が集まっていてかなり恥ずかしかった。


その日は鞄に入っていた、飴を売るとかなりの高値で売ることができて(どうやらこの世界では甘味が少なく高級らしい)


少しは生活していけるだけの資金を手に入れることができた。




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