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暗黒神話(旧)  作者: トウリン
変容
18/44

第二部です。

康平メインの話になります。

 夕食時、その日の康平こうへいは渋い顔で、食事を運ぶ手も滞りがちだった。

 元々、『毎日楽しいことがいっぱいだ!』という顔をしているわけではないけどね、と思いつつ、未明みあかはサラダをつつきながら、その表情を眺める。

門屋かどやから電話があった」

 食事も半ばまで平らげた頃、どこか嫌そうに、康平がぼそりと言った。門屋というのは、康平が情報をもらっているという『古物商』だった筈だ。何故にそんな表情なのかと、未明は首を傾げる。

「何? ヒヒイロカネのことが、何かわかったのかな」

 期待半分で未明は訊いたが、康平は肩を竦めて返した。

「なんか、貸しを返せってさ」

「この間のこと、かな……。どんな用だろうね」

 未明は首をかしげて考える。

 以前、康平と未明は門屋から情報をもらい、その交換条件として、もらった情報の調査結果を報告することとしたのだが、諸々の事情によりたいしたことを伝えられなかったのだ。その時、門屋から「貸しにしておく」と言われたのだが……。

 何となく碌なことではない予感がする康平は、あまり気が進まない。だが、『たいした』ことだった結果を『何もなかった』と伝えたのは、やはりフェアではないだろう。

 貸しは貸しだ。

 翌日二人は、門屋のもとまで赴くこととしたのであった。

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