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終
夕食時、康平が憮然と言う。
「門屋から連絡があった」
「何? ヒヒイロカネのことが、何かわかったのかな」
気が進まなそうな康平の言葉に、未明は首を傾げる。その姿は、少女のものに戻っていた。元々、一晩しか保てないのだ。
康平にとっては、残念なような、ホッとしたような……どちらともいえない気分だ。
「なんか、貸しを返せってさ」
「この間のこと、かな……。どんな用だろうね」
そして門屋のもとへ赴いた二人は、翌日、北海道に飛ぶことになるのである。
第一部終了です。
感想、批評、お待ちしております。
第二部は康平メインになります。12月1日頃に投稿予定です。