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居合  作者: 贈り物
序章
1/8

プロローグ 「居合は刃を超える」

――斬らずに斬る。その道は異世界で通じるのか。

木刀一つで世界に挑む、武士道異世界譚、開幕。



 居合とは、抜刀の一瞬にすべてを懸ける技だ。

 剣を抜き、振り下ろす。

 ただそれだけで、勝敗が決まる世界がある。


 現代の日本。

 俺――斎藤悠真は、静かな道場で木刀を握っていた。

 空気は張りつめ、畳の上に一筋の陽が落ちる。


 対する相手はいない。

 だが、見えぬ敵を想定し、心を研ぎ澄ます。

 剣は力ではない。心で抜くものだ。

 そう教えてくれた師匠はもういない。

 だが、その言葉は俺の中で今も生きている。


 ――居合とは、心を抜くことだ。


 息を吸い、吐く。

 世界が静止したかのような感覚。

 俺は鞘に指をかけ――


「――ッ!?」


 眩い光が視界を覆った。

 目を開けた瞬間、畳は消えていた。

 そこにあったのは、広がる草原と、青すぎる空。

 そして――


 耳を裂くような咆哮が、世界を震わせた。

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