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支配の片鱗

「研究させられない?」


 九条つばさは、理知的な瞳で俺を見つめながらそう言った。


 「……研究?」


 「ええ。あなたの力、**「神域ドミニオン」**とでも呼ぶべきものね」


 つばさは、まるで新しい未知の法則を発見した科学者のように、興奮を隠し興奮した様子だった。


 私は小さく息を抜け、視界を宙に浮かせています。


 「お前は……怖くないのか?」


 「何?」


 「俺が人間の枠を超えた存在だったら?」


 「……面白いじゃない」


 つばさは、まるで迷いがないように言い切った。


 「私は科学者よ。未知を恐れるより、解明したいと思うのが本能なの」


 その言葉に、私は思わず笑ってしまった。


 こいつは昔からこうだった。 幼馴染として長い付き合いだけど、彼女は現状で物事を考え、感情で判断しない。


 「……まあ、協力するかどうかはおいおい考えるとして」


 私は指を動かし、机の上のボールペンを再び宙に浮かせます。


 つばさは興味深げに眺めた後、ふっと笑った。


 「ねぇ、悠真。これ、どこまでできるの?」


 「さあな……俺自身、まだ手探りだ」


 つばさは腕を組み、しばらく考えてから、意地悪に俺に向かって手を伸ばした。


 「じゃあ、これをやめてみて」


 突然、私のシャツの襟を掴んで、引き寄せようとしてきた。


 「おい——」


 その瞬間、私の意識が無意識に反応しました。


 ——止まれ


 ちなみに、つばさの動きピタリと続けた。


 「……っ!?」


 つばさの瞳が驚くに見られる。私の腕を掴んだまま、指一本動かせなくなったのだ。


 「これは……? ほぼ全身が固定されたような……」


 私は試しに、彼女の手を軽く見て見てみる。 そうすると、まるで氷のように固まっていたつばさの体が、急に自由をすぐに思ったようにふらついた。


 「はぁ……はぁ……なに、今の……?」


 「……とりあえず、俺は物理的なものだけじゃなくて、人の行動も支配できるらしいな」


 私は自分の手を見つめる。


 この力は、単純念力や超能力の領域を超えている。


 つばさのような強靭な精神力を持つ人間ですら、一瞬で支配下に置くことができる——まるで世界のルールを変えるような力だ。


 つばさは、怖い指で自分の体を思いながら、私を悩んだ。


 「……悠真、あなた……本当に、人間なの?」


 その問いに、私は答えられなかった。

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