ミルレの救済
日付が空いてしまい、申し訳ありません。
おそらく、これが本年の最後になります。本年は、読んで頂き、ありがとうございました。
さぼり気味で申し訳ないのですが、来年、あと少し、お付き合いいただけると幸いです。
それでは、良いお年をお迎えください。
順番に人々が神殿の奥の右の扉から入り、洗脳を解いて左から出ていく。それを中庭の席から見ていた。解かれると叫び出す人も多い。洗脳されていた間、何をやっていたかを思いだすと、そうなるのだろう。ルルムのように洗脳状態で自爆攻撃をやっていたりしたら、。そして、その結果、自分の体が・・。
もっと近くに行きたかったが、ミシャに止められた。
ミシャ「ルルムの状態によっては、お兄様自身が絶えれないと思いますよ。」
そうかもしれない。
ルルムが神殿の扉の右から入り、、、
なぜか、左では無く、すぐに右から出て来た。そして、こちらに向かって来て、。
ルルム「あの~。私は解脱していないので、戻るようにと言われたのですが。」
俺「へ? どういう事?」
ルルム「私は、解脱・・というか、洗脳はされてはいません。」
俺「いや、ちょっと待て・・。
それじゃぁ、何故、最初にあった時に、俺に、くっついてきたのだ?」
ルルム「あの時、洗脳されている人は、ヒロタン様の言葉に従い戻りました。
私は、ヒロタン様について行きたくて、その言葉に逆らったのです。」
俺「良く分からないが、。どうして? 」
ルルム「ヒロタン様が魔王で、、やさしそうだったから。ミシャ様に対する様子とか見ていて・・。」
俺「それだけ?。」
ルルム「そして、本当にやさしかったから。それだけです。
他に何があると言うのでしょう?」
俺「ほんとうに、それだけなのか?」
ルルム「はい。 あ、でも最近は他に・・」
俺「ん? でも、そうだとすると、俺はルルムに酷い事をしていたかもしれない。」
ルルム「いいえ。十分でした。今も、こんな物を頂いて・・。」
俺「そうだな。それは、もちろん、やるよ。
ルルムは、あまりわがままを言わないから・・。」
ルルム「あの~。もう、私に、あまり時間は無いと思います。
最後に、もし、わがままを言えるのであれば・・。」
俺「あー。なんでも言ってくれ。」
ルルム「お二人は、ミシャ様とヒロタン様は兄妹・・なんですよね?」
ミシャ「そうですよ。」
ルルム「私・・。最後に恋愛がしたいです! 片思いで良いので。」
ミシャ「このヒロタン魔王様はだめです。」
ルルム「でも、お二人は兄妹・・。」
ミシャ「だめです。」
ルルム「あ、もしかして、ブラコンなんですね。」
ミシャ「へ?」
俺「そうなのか?」
ミシャ「ちが・・」
ミシャが少し赤くなったので、否定の言葉が消えてしまった。
ルルム「やっぱり・・。
でも、それでも!?
あと少しの命ですし!」
エミャル「先ほどから何の話しをしているのでしょう?」
エミャルは目ざといな。
エミャル「その子は、何を言っているのですか? なぜ、ヒロタンさんに張り付いているのです?」
ミシャ「そうなんですよね。ルルムはヒロタンさんに懐いて、変な事を言ってるのですが・・。
でも、その子は、あと少しの命なんです。だから、あまり、文句を言えない・・ような。」
ルルム「お願いします。私の最後の恋・・です。」
エミャル「まぁ。そうなんですか。それは、また・・」
俺「そういえば、神官長にルルムを診てもらうというのは?」
ミシャ「そうでした!」
ルルムを神官長のところに連れて行く。
ミシャ「ルルムを見て頂けませんか? 酷い傷で、この国では助からないと言われているそうです。」
神官長「診るのは構わないが。期待するのじゃないぞ。」
神殿には医務室のようなところがあり、神官長はルルムをそこに連れて行った。他国の神殿なのに、すでに勝手知ったる様子なのがすごい。俺たちも神官長とルルムについて行く。
神官長がルルムの体を、いくつかの棒で調べて・・
神官長「なるほどな。回復薬が切れてくると顔色が悪くなるのじゃろ?」
ルルム「はい。黄色くなったりします。」
神官長「肝臓が、ほとんど機能しとらん。」
俺「治せないか?」
神官長「そうだな。移植で、なんとかなると思うが・・。
適応する相手がいないと・・。移植が可能な相手はめったに見つからない。
病状から言って、すでに探す時間は無いだろう。
すまんな。もう少し早く診ていれば・・。」
ルルム「いえ。・・」
おい! 移植が、できるのかよ!
俺「ちょっと待ってくれ! 移植ができるなら、ミシャも治せないのか?!」
神官長「何を言ってるのか知らんが、ミシャ様は既に皮膚や、血管の移植シーケンスを何回も受けている。
だが、ミシャ様の最大の問題は心臓じゃ。心臓が傷ついている。
当り前じゃが、心臓を提供した側は確実に死ぬ。」
そういえば胸のあたりが・・。
俺「死体から、、とか・・。」
神官長「魔法回路の消えた死体から心臓を取り出して移植じゃと? 不可能だ!」
どういう技術なんだ?
神官長「以前、罪人からの移植をミシャ様と相談したがミシャ様が断った。
まあ、どのみち罪人で適応する人間が見つかる可能性は、かなり低いと思うがな。」
ミシャ「ヒロタンさん。私は良いのです。」
本当に、そうかな?
俺「分かった。ミシャの事は後で。
それで、ルルムだが、。適応者って家族とかか?」
拒絶反応が少ない相手だよな。
神官長「よく知ってるな。家族は他人に比べると適応する確率が高い。だが、家族でもダメな事も多い。」
俺「すぐに確認、出来るのか?」
神官長「出来るぞ。」
鞄から何かの棒を取り出した。
可能性がありそうなのは・・。
ミルレを引っ張ってくる。
俺「彼女で試してくれないか?」
ミルレ「何? どうしたの?」
神官長がミルレとルルムを交互に確認しながら・・。
神官長「ほおぉ。見事に適応している。
ヒロタン!おまえは何を知ってるのだ?」
俺「単なる感ですよ。偶然に感謝ですね。」
ミルレ「何を見ているの?」
俺「ルルムを助ける方法が見つかったのだ。」
ミルレ「ほんとですか?」
俺「おまえの体の中の臓器の一部を、ルルムに分ける事で助かる。おまえしか出来ない。」
神官長「まあ、残った部分が回復するので、取られても、そんなに支障は無いと思うぞ。」
ミルレ「いいえ。ルルムが助かるのであれば、私に支障が出ても構いません。
お願いします。」
ルルム「あ、ありがとうございます。助かるのですね!」
ミシャ「良かったですね。」
ルルム「はい。ありがとうございます。」
ミシャ「それでは、、
いつまでもヒロタンさんに引っ付いて無いで離れましょうね。」
ルルム「私の最後の・・」
ミシャ「最後じゃないですから!!」
ルルム「・・・・・。」
エミャル「そんな小さい子に、あまり無理を言っても・・。」
ミシャ「こう見えて8才なんですよ。結婚できる年齢でしょ?」
そうなのか? 元の世界の16歳相当だが、それで結婚できるのか?
エミャルぐらいじゃないと、元の世界では、めんどうそうだが。
エミャル「そうなんですか?!
でも、まあ、見た目はもっと、幼いですよね。
ヒロタンさんが特殊な趣味じゃないと、相手にしないと思うけど・・。」
ルルム「もちろん、ヒロタンさんは、そういう特殊な趣味です!
ミシャ様に対する態度を見れば分かります!」
俺・ミシャ・エミャル「ええっ!?」
ルルム「ヒロタンさんは、妹萌で、変態です!
だから、私も!」
ミシャ「勘違いしているみたいですが、そもそも、ヒロタンさんはエミャル姉さまと結婚するのです。
だからこそ、私が義妹なのですよ。」
そういえば、そういう話だった。
ミルレ「体の一部を分けるのですから、ルルムは私の妹になるのじゃないかしら。」
そうじゃなくても、関係ありそうだけど。
ルルム「なるほど。でしたら、ミルレお姉さまとヒロタン様が結婚すれば良いのです。
そうすれば、私はヒロタン様の義妹です!」
ミルレ「いいわね。応援してくれる?」
ルルム「もちろんです! お姉さま!」
いろいろとややこしいが、それで良いのか?
ルルム「ただ、エミャルさんとミルレ姉さまを比較すると・・。
ごめんなさい。エミャルさんは美人ですよねぇ。」
ミルレ「ルルムは子供ね。ごらんなさい。そのエミャルさんの、お胸を!」
ルルム「え? あ~。な、なるほど。ミルレお姉さまが勝ってますね。」
エストリアがいなくて良かったな。
エミャル「な、なにを言ってるのですか!?」
ミシャ「大丈夫ですよ。ヒロタンさんは清純派です!」
そういう物なのか?
ミルレ「だいたい、私は大統領の娘よ! 皇帝と言う地位に釣り合うのは私だわ!」
ルルム「おぉ!」
実家に帰りたく無いのじゃ無かったか?
俺「それは良いが、時間が無いだろう。その移植は、ここですぐに出来るのか?」
神官長「大瑠璃が使えれば、この神殿で、すぐに出来るぞ。」
よし、これで!
だが、神殿の医務室を出ると、
バルマ「許さんぞ! よくも勝手に!!」
いつの間にかバルマが電撃から復活していた。
バルマ「おまえたちが勝手に始めた、解脱を解除する儀式は私が中止させた。
そして、大瑠璃の間は、さきほど、私が封印して秘密の鍵をかけた。
これ以上、おまえたちに、勝手をさせる気は無い。」
俺「病人の治療に必要です。開けてください。」
バルマ「断る!開ける方法は、絶対に秘密だ!」
ミシャ「もう一度、電撃を浴びたいみたいですね。」
バルマ「やってみろ!死んでも教えないぞ!」
神官長「う~む。この娘の容態だと、他に使える大瑠璃を探す猶予は無いかもしれん。」
うわっ!




