表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

44/83

混迷の中で

 指輪のせいか、ルルムが、ますます俺に張り付いてる。もちろん、基本的に洗脳のせいだし、あまり喜べないけど、かと言って彼女の境遇を考えると乱暴に追い払う事もできない。ミルレは、ルルムが可愛いと言っていたけど、、。どうなんだろう。そもそも、俺はルルムをあまりまともに見る事ができていない気もする。

 そして勇者キヨハルに会って分かった事が二つある。一つは俺には彼のような幸福が無いという事であり、ハーレムっぽいのに振り回されているだけで不幸かもしれない。もう一つは俺が悪だと言う事。この国の人々の幸せを奪っている経済的な混乱、その元凶が俺かもしれない。別に、正義を目指してるわけでも無いのだが、あまり良い気分では無い。

 などと考えて少し暗くなっていると、。そういう俺を見ていたらしくて、俺が居間で一人の時にミシャが声をかけてきた。

ミシャ「ルルムの事でしょうか?」

俺「へ?」

ミシャ「悩んでるみたいですけど・・。

    ルルムに深入りすると、ヒロタンさんの心が危ないと思いますよ。」

俺「そうだな。」

ミシャ「指輪・・。ルルムがかわいいから・・プレゼント・・ですか?」

俺「あ、いや。ミシャの方がかわいい、けど。」

ミシャ「あ、ありがとうございます。でも、そもそも、ルルムのヒロタンさんへの態度は洗脳による物・・です。」

俺「あー。分かってる。指輪のあれはミルレに言われたから買ってあげただけだ。」

ミシャ「・・・。私は別に嫉妬しているわけじゃないのですけど。

    ヒロタンさんのために、深入りしない方が良いって事です!?」


 あ、。つまり、嫉妬してる!?


俺「あ、うん。ミシャには、もっと良い物を・・。」

ミシャ「いえ、だから。そういう意味じゃなくて・・。」


 でも、少し笑ったかな? やっぱり、何かあげよう!


ミシャ「ルルムは、とてもかわいいと思いますけど、だからこそ危険だと思うのです。」

俺「ルルムは、かわいい・・のか?」

ミシャ「え?」

俺「ミシャに比べれば、たいして可愛くないだろう。可愛いと思ってるのはミルレぐらいじゃ。」

ミシャ「ありがとうございます。でも、・・。」

俺「ミシャの方がはるかにかわいい! それで良いだろ?!」

ミシャ「・・。そうですね。そうだと良いのですが・・。」


 いずれにしろ悩んでるのは、ルルムの件だけじゃない。

 物価の高騰の原因がエストリアたちだとして、あまりアクドイ事は止めて欲しいよな。とにかく、一度、連絡してみよう! そう考えて瑠璃(デバイス)の通信で。


俺<エストリア? 今、大丈夫?>

エストリア<忙しいから、後にして。

      右大臣の資金でやってるエミャルたちより先に全て売り抜けないといけないのよ。

      市民会議まで日が無いし。>


 通信は繋がった! 首都にいるらしい。


俺<ひとつだけ、この国の物価が急に上がっているようだが。なぜか分る?>

エストリア<もちろん、そうなってるはずよ。

      え~と。我々の西の大陸には沢山の金鉱があって、金を輸出していたのよ。

      でも、しばらくセクタの港が停止していたでしょ。だから、輸出できずに大量の金が蓄積されていたわけ。

      特に左大臣と、右大臣の家にね。それを、今回、船に積めるだけ・・。

      あっ。ごめん。後で!>


 切れてしまった。

 やっぱり、原因はエストリアたちらしいが・・。武力的な戦争の代わりに経済的な戦争をしているのかな。

 市民会議と言うのはなんだろう? 名前からすると政治がらみ? こういう単語はサリスに聞けば分るか。

 と言う事でサリスの部屋に行ってみると。

 ドアを開けた時点で、酒臭い。


サリス「何? そんな顔をしなくても、今日は飲んで良い日のはずよ!?

 ルナリスさんも認めてるわ。」

俺「そうか。分かった。帰る。」

サリス「え~?! せっかく来たのに!?お姉さんに用事があったのじゃないの?

  今なら、サービスしちゃうから。」


 う~ん。まあ、その方が口が軽いかもしれない。

 とりあえず、部屋に入って。


俺「この国の政治ついて、聞きたい。」

サリス「・・。ぶーーー。何よそれ!? つまんない。」


 こりゃ、だめか。


俺「市民会議ってなんだ?」

サリス「あれよ。あれ! 金持ちの馴れ合い。」

俺「市民・・じゃないのか?」

サリス「そうよ。だから金持ちでしょ。」


 会話になってない気もするが、要するに金が無いと市民じゃない・・と。

 でも、確かに今日のサリスの口は軽そう。だったら。


俺「サリスの実家について、教えて欲しいのだが・・。」

サリス「だめ!秘密と言ったはずよ!」

俺「そ、そうだったな。すまん。」


 無理か・・。


サリス「・・なんで、あらたまって聞くの?」

俺「いや、特に・・。」

サリス「あれ? もしかして、お姉さんが魅力的なので結婚したくなった?

    それで、実家に挨拶に行くの?!」

俺「へ?」

サリス「照れなくても分かってるわ。

    でも、ダメよ! うちの実家は厳しいの!

    ヒロタンが行ってもダメね。古くから続く神官の家なのよ。」


 勝手に話してる!?


サリス「古臭い家のせいで首都から追い出されて今は魔王教に加担してるわ。

    魔法技術だけはあるから、魔王教団は神官を大切にするみたい。

    つまり、共和国の敵ね。だから、秘密よ!」


 なるほど。それで、洗脳とか詳しかったのか。

 それにしても、神官というのは技術職なのか神職なのか、酒のせいか分らんな。


サリス「そうね。私と結婚したいなら、実家に知られる前に既成事実よ!」

俺「いや、いい。」

サリス「遠慮しないで・・。

    あれ? どこへ行くの?」


 うん。知りたい事は分ったから、もういいや。


俺「うん。後でな。」


 数日すると、国務長官がようやく大商人のところへ案内すると行ってきた。大統領も一緒に行くらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ