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美少女(仮)サミアスの秘密

 屋敷(やしき)に着くと、初老(しょろう)の紳士が待っていた。服の感じから言って…

 「執事さんなの? 空き家じゃなかったの?」

 エストリアの言葉だと「当然よ。執事は屋敷に(そな)(つけ)の家具みたいなものよ。」

だそうだ。


執事「お城より(うけたまわ)っております。勇者ヒロタン様ですね。

   それと従者の皆さま、ですかな。」


 そして、執事がルナリスを見て凍りついた。


執事「お、お嬢様! 何故(なぜ)!」


エストリア「う~ん。お嬢様じゃなくなってるわけだけど。」

俺「いいよ。お嬢様で。」


ルナリス「いえ。今の私はご主人様であるヒロタン様の奴隷です。」


 悲しそうだなぁ。エストリアも少し悲しそうだ。


俺「だから、お嬢様で良いって!」

エストリア「ん?」


俺「他の4人にも言っておくが、ご主人様はヤメロよ!」


 そういえば、エストリアの敵意は減った気がする。


執事「申しわけありませんが。私は、ご主人様を他の呼び方で呼ぶ事ができません。」

俺「分かった。執事さんだけ、そう呼んでくれ。」


エストリア「執事さん、今夜はパーティよ!屋敷にある食べ物、飲み物を全て出して!」


 また勝手に!


執事「かまいませんが、そのような事をされると、明日からのお食事が。

   それに、わたくしは屋敷の管理費しか預かっておりませんので、お金も厳しいかと。」


 エストリアが40万ゴールドの入った袋を、どーんと机に置いた。

 馬車代は誤差だ。


執事「こ、これは。」

エストリア「お金は、気にするなって事よ。」


 そして、


エストリア「近くの店から料理を運ばせるとかも出来るかしら」

執事「ご指示とあれば」


 まずい。ここでの階層(ヒエラルキー)最上位(トップ)が完全にエストリアになってる!

俺「エストリアは、そろそろ帰らなくて良いのか?」


エストリア「どこに帰るの?」

俺「えっ?なんか、貴族のお嬢さんみたく言ってなかったっけ?」


エストリア「ほんとに、ぜんぜん聞いて無かったのね。私は家を出てるって言ったでしょ!

      魔法兵という職を奪われたから兵舎も追い出されるわ

      後で、荷物を取ってくるけど・・。」


 ちょっと待て!取ってきてどうするんだ?


エスオリア「私は監視役でもあると言ってたでしょ。」


 小姑(こじゅうと)かよ!


ルナリス「エストリアと、うちで一緒なんて、学生時代にパーティで泊まりに来て以来ね。」

エストリア「今夜もパーティよ!」


 いや、だから、俺が主人、、


 もういいよ。勝手にやってくれ!


 ほどなく夕食時間になり、1階の広間に全員が集まった。

 エストリアは既に兵舎から荷物を取ってきて、服も黒い魔法兵の制服では無く普段着になっている。


エストリア「バカな勇者様のおかげで、皆が奴隷商を逃れて、ここに集まれた事に乾杯よ!」

みんな「勇者様に乾杯!」

 バカは余計だが。良い雰囲気で嬉しいぞ!未成年っぽいクラムとサミアスはジュースな。

俺「おぉ。ありがとう!」


 でも、一人だけ参加していない。

ストリュ「ふっ。余計な事を・・。おかげで、さらに生き恥をさらし続ける事になったわ。」

エストリア「何、あなたは、死にたかったって事?」

ストリュ「俺は既に死んでいるも同じ。」

エストリア「そう。あなたがそう考えるのは、あなたの勝手だわ。

    ただ、ヒロタンは、あなたも含めて救いたいと思ったのよ。」


 そ、そうだったかな?ついでっぽいけど。


エストリア「ヒロタンの思いには、答えるべきでしょ。

     それがたとえ迷惑な事だとしても、あなたを思っての行為に、その態度は失礼よ」

ストリュ「うっ。なるほど、。すまぬ。

  ヒロタン殿には、こんな俺の事を考えてくれた事に感謝しよう。」

エストリア「わかれば、よろしい!」

クラム「そうだぜ、兄貴!俺は生き延びる事ができて、むちゃくちゃ嬉しいぜ!」

ルナリス「でも、あなたは・」

クラム「ヒロタンさんに大感謝だ!」


 ん?ルナリスは何を言いかけた?

 聞こうと思ったら、サミアスと執事さんが山盛りの料理をもってきた。奴隷商では、あまりおいしい料理にありつけなかったとかで歓声が上がる。そのままパーティモード。


 しばらくしてエストリアが少し酒に酔いながら。

エストリア「ねぇ、勇者さん。サミアスちゃんを、今晩、あなたのベットに行かせるって言ったら、どうする?」

俺「え!えっ?」


 何それ!いきなり?皆の前で何て事を言うのだ!


エストリア「サミアスちゃんは。」


 そして、改めて、。


エストリア「そうよ。サミアスちゃんは買われた奴隷なんだし、ご主人様のベッドに行かないといけないわ。」


 ちょ、っちょっとまて!なんて事を!


サミアス「はい。ご主人・・ヒロタンさんが、ぼくをお望みでしたら。」


 相変わらず、冷たい感じだが可愛い。ってか、ぼくっ子だったのね。それも良いわ。


俺「あ、うん。」


エストリア「ふ~ん。はっきりしないわね。」


 そして俺を覗き込んで、。


エストリア「女奴隷って時点で期待してたのじゃ無くて?」


 す、するどい。

 でも、エストリア!おまえは、(すで)に酔っている!しかも、悪酔いだ!


俺「あ、いや、あの。」


サミアス「ぼくじゃダメですか?」


 だめだ! そのセリフは萌えすぎて俺が壊れる!


俺「そんな!最高だよ!」

ルナリス「あの~、ヒロタンさんは、まだ、気づいて・」

エストリア「だめよ!言っちゃだめ!」

俺「えっ?ルナリス?何?」

エストリア「ルナに聞いちゃだめ!」

ルナリス「ごめんなさい。私はやっぱり、聞かれると本当の事しか言えなくて。

     勘違いされてるみたいですが、サミアちゃんは、お・と・こ・ですよ」



俺「・・・・」


 ちょっと、まて、ルナリスは、今、なんて言った??


俺「いやいやいや。何の冗談を言ってるのかなぁ。だって、ほら、奴隷商の人も男二人女二人と。」


エストリア「バカよね。体型で分からない?」


俺「いや、だから、男二人で女二人と。たしか、書類もあったよね。」


 エストリアがクソガキに向かって。

エストリア「クラム、あんたは女……で合ってるわね。」


クラム「うん。俺は女だ!」


 な、ん、で、すと! このクソガキが!


 真っ白になってる俺を見て笑いながら、エストリアが


エストリア「 くふふふふはははは!!。面白かったわ。サミアスも乗ってくれたし。」


サミアス「ぼくは別に・・」


 完全に俺がからかわれてる。なんなんだ、こいつらは!


エストリア「言っとくけど、一つ屋根の下だからって、私やルナに手を出したら殺すわよ」

俺「んな事しないよ。」

 だめだ。疲れた。ものすごく疲れた。


俺「そろそろ寝よう。朝から、いろいろあって俺は疲れた。」


 特に、今、疲れた。燃え尽きた! 真っ白だ!


俺「エストリアだって疲れただろ?」

エストリア「そうね。じゃぁ、お(ひら)きにしましょう。」


執事「皆さまのお部屋は、いかがいたしましょう。

   ご主人様のお部屋は、決まっておりますが。」


俺「奥方の部屋、、みたいのがあるかな?」

執事「ございます。」

俺「じゃぁ、そこがエストリアで良いだろ?」

エストリア「名前がイヤだけど、良いわ。」

俺「ルナリスは住んでた時の部屋があるのじゃないか?」

執事「はい。」

俺「あとは・・」

エストリア「使用人の部屋で良いのじゃないかしら。(かま)わいないわよね?」


クラム「俺は、こんな、立派なお屋敷なら何処でも良いぜ。」

サミアス「おまかせします」

ストリュ「勝手に決めてくれ」


エストリア「じゃあ、今日は、もう寝て、明日から皆でいろいろ分担よ!

     執事さんも休んでください。」


執事「ありがとうございます。」


俺「じゃあ。お休み!」


 2階にある主人の部屋のベッドに倒れ込む。

 ふかふかだ!すげーふかふかだ! 嬉しい!


 眠りそうなった頃、隣の部屋から話し声が聞こえて来た。隣との壁って薄いのかな?

 エストリアとルナリスがいるようだ。


エストリア「えっ?このドアが?」


 そういえば、入り口とは別に隣の部屋との間にドアがあった。夫婦の部屋だから?!

 そのドアが突然開いて


エストリア「何よこれ!直通のドア?!!」

すみません。誤字をなおしました(10/09) すみませんエストリアとエスタリアがごっちゃになっていたのを治しました(10/13)

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