魔王国への旅
俺とサミアスとロコナと、護衛の兵士10名ほどで、現金を運ぶ旅。
議長たちに見つからないように、セクタとは逆に魔王国へ向かう。そこを経由して大陸を反対回り。かなり遠回りだがしかたがない。
ちなみに、御者は兵士の人に頼んだのだが、俺も勉強させてもらっている。既に仮免レベル!?なんとか免許取得を図る!
無事に帝国を離れて、魔王国の国境近くまで来た。その日の野営地を探していると、突然、20人ほどの恐ろし気な恰好の集団に囲まれ。
兵士の隊長が「山賊と思われます。」
不気味な恰好は威圧するためだろうか。動物、もしかすると人間の骨と思われる物を身に着けて、獣の皮で作ったような衣服をまとっている。
我々が現金を運んでいると、知っているのだろうか?
首領と思われる男が大きな声で。
「命が惜しかったら、全ての荷物を置いていけ!」
パターンではある。いきなり攻撃してこないのは、威圧だけで逃げる旅人も多いという事だろうか。
安全に稼ぐ事ができるなら、山賊としても、その方がありがたいのだろう。そのあたりは、以前の暗殺目的の集団とは違うようだ。
俺「どうしたものかな。」
サミアス「ぼくだと、複数の敵の相手は無理です。」
俺自身の強さはどうなんだろう? 魔獣との戦いで中身の経験値も少し上がっているみたいだが。
ロコナ「私に期待しないでくれる。
こんな、戦いで使えるような魔法道具は持って無いわよ。」
何なら、持ってるのだ?
俺「サミアスに、あのボスっぽい男を頼めるか?」
サミアス「殺す・・と言う事で良ければ。中途半端だと反撃されます。」
俺「悪いが、それで。 相手は完全に悪党って事だから殺すのもありだろう。」
護衛の隊長さんに
俺「俺と皆さんで防戦しましょう。その間にサミアスが、あの首領を。」
隊長「分かりました。」
山賊の首領「返事が無いという事は、どうやら、死にたいようだな。
ものども!! かかれ!」
来た! 馬車を盾にして、突撃を防いで防戦する。
サミアスが、その間に消えた。
俺の強さは・・。山賊の手下なら問題無いぐらい。たぶん、以前よりだいぶ上がっていると思うが、そもそも、その以前と言うのも良くわからない。ただ、人数が多いので押され気味。じわじわと押してくる。山賊は、えものを弱らせてから仕留めるパターンらしい。
こちらにけが人が出始めた・・と思った時。
突然、首領が、ばったりと倒れた。
山賊たちは、何がおこったのか分からない・・という様子で、一瞬、立ち止まる。その後、あわてて首領に駆け寄ったが、。首領は完全に死んでいる。
代わりになる2番目の首領・・みたいのはいないらしい。首領の死体をかかえて退散していった。
こちらは、数人が負傷したが、回復薬でなんとかなる程度だった。
サミアスは少しふらつきながら戻ってきたので、抱きかかえるようにして俺の隣に座らせた。そのまま俺に寄りかかっている。ロコナが妙な顔をしてみているが、気にしてもしょうがないだろう。
近くで野営するのは危険なので、夜半まで移動。今更、驚く気も無いが、月は見当たらない。星明りと、近くだけを照らすように調整したランプでの移動だった。
いい加減、疲れたところで野営。
次の日の馬車の中で・・
ロコナ「サミアス君って男でしたよね。」
俺「あー。そうだよ。」
ロコナがサミアスを眼鏡越しに、マジマジと見て。
ロコナ「まあ、確かに並みの女の子よりかわいい、 し。 興味深いわね。」
サミアス「な、なにを!?」
サミアスがあせっているのが面白い。
ロコナに比べればサミアスの方が背があるかな。
ロコナ「体は男?」
ロコナがサミアスに触れると、サミアスが飛び上がった。
サミアス「な、なにをするのですか?」
ロコナ「大丈夫だぞ。変な事はしないから。」
いや、おまえは、良く変な事をする。
俺「魔王国では、サミアスが男なのは秘密にしておいてくれ。」
ロコナ「はあ。」
翌日の夕方、魔王国配下の宿場町までたどり着いた。馬車の監視は兵士たちに交代でお願いして、俺は宿に。宿場町といっても魔王国と帝国の行き来は、まだ、それほど盛んでは無いらしく、あまり賑わってはいない。むしろ、単なる田舎町というべきだろうか。
宿にした家も猟師との兼業らしく、その分、野生のうさぎの肉を出してくれた。入口に、その猟師が使うらしい弓矢がいくつか置いてある。銃では無いが、そういう武器はあるわけか。いわゆるボーガン・クロスボーのようになっていて良くできている。なぜ、兵士は使わない・・のだろう?
そして、翌日の昼過ぎには魔王国首都の城壁までやってきた。
城門で詰問されて、セクタ領主 ヒロタンと名乗る。
1刻、、1時間以上またされた。連絡が行って無いのだろうか? これは、あきらめて戻るしか無いかな・・と思い始めた頃、。
城門に現れたのは・・




