6話 迫り来る影と魔法...
アスカンダル都市
組織:Looming a figure
「おいゴグマ、もう準備は終わったのか?」
「はい、ガディウス様
準備の方は整っております!」
「よし、では今から「100号 戸田 健一」のもとに行く。」
ガディウスがそう言うと、謎のゲートを開き姿を消した。
「ガディウスの奴、張り切りすぎだろ...
まーいー、俺は俺で頑張らないと行けないからなっ!
このガドスが闇の世界に呑み込んでやるっ!」
アルフォンド街
ガチャ
「ただいま~」
「今戻りました。」
2人が帰ってくると、正義は渋い顔をして椅子に座っていた。
「おぉー帰ってきたか。」
「うん。 あっ、そうだ今日何か分かったことあった?」
「その事なんだがな...」
「?」
「俺が、聞き込みをして分かったことは2つ程あるだがな...」
「それで、どんなことが分かったの?」
「まず、1つ目なんだか健一が言っていた謎のゲートを見た人がいたんだがな。
その人曰く、何かしらの棒を使ってゲートを造っていたらしいのだ。」
正義がそう言うと、健一は大きく口を開いて言った。
「そうっ! その事なんだけどさっ!
実は今日、俺と真希が探索をしていたらこんなものを見つけたんだ。」
健一は今日拾った謎の棒を正義に渡した。
すると、正義が驚いたように言った。
「何っ、それが落ちていたのかっ!」
「うん、そうなんだよな真希と探していたら見つけたんだよ。」
「なるほど、これはいい物を手に入れたな...
じゃーこの棒は預からせてもらうがいいか?」
「あぁー別に構わないけど。」
健一が返事をした後、再び正義が話し始めた。
「それで、2つ目なんだがな...この、アルフォンド街には騎士軍があってな、今日そこの団長さんに話をしてみたんだ...そしたら」
トン トン
「こんな時間に誰だ?
ちょっと、出てくる。」
「うん。」
そうすると、正義は玄関に向かった。
ガチャ
「はい?...って、団長さん?!
どうして、こんな時間に?」
「すいません、実は...」
「そうなんですか、今日健一と真希ちゃんには会ったんですか。」
「はい、そうなんです。
私が用事ごとをしている時に、会ったんですよ。」
そう言うと、真希は恥ずかしながら口を開いた。
「あ、あの時はすいませんでしたっ!」
「いえいえ、大丈夫ですよ。」
「まさか、ミナトさんが騎士団長だったなんて...」
「はい、実はそうなんです。
すいません、黙ってて...」
「べ、別にいいですよ謝らなくて!」
健一がそう言うと、正義が話し始めた。
「あっ、そうだ今ちょうど団長さんの話をしようとしていたのですが...ちょうど、良かったです。」
「では、良かったです。
実は、私も健一君と真希さんに話がありまして...」
ミナトがそう言うと、3人の顔が一気に真剣になった。
「実はですね、私も健一君と同じく死んでこの街に来たんですよ。」
「......っえーー?!
そうだったんですか?!」
「はい、実はそうなんですよ。
ですので、その話をしようと思いまして。」
「なるほどですね。では、その話とは?」
「はい、この話は真希さんにも関係がありまして。
まず、健一君ん殺した奴らの事を話します。」
「はい。」
「健一君を殺した奴らは「Looming a figure」と言う組織でして、そいつらは世界を行き来出来る道具を使って健一君を殺したんです。」
「そうなんですか...」
「はい、それで健一君を殺した奴の名前は「ガディウス」と言いまして、健一君や真希さんがいた世界を行き来しているんです。」
そうすると、健一と真希は目を合わせた。
「そうだったのか...あっ、そう言えば正義
今さっき渡したあの、棒を」
「あぁーこれだな、ほれ」
「ありがとう。 っでこれが今日探索している時に見つけた謎の棒なんですけど、分かりますか?」
「...っ!なぜそれを、健一君が?
それは、ガディウスや仲間達が世界を行き来する時に使っている「魔の栓鎚」と言う魔法で造られた特殊な道具なんです。」
「そうだったんですか...それで、今さっき言ってたミナトさんと、俺が一緒とはどういう事なんですか?」
健一がそう聞くと。
「はい、私もガディウスに殺られこの街に来たのは話しましたね?
それで、私はこの街に来て色々と調べてみたのです。」
「どんな事をですか?」
「はい、それがですね...」
「なるほどね...
という事は、僕がその魔の力を開放するための最後の人材だったって事ですか?」
健一がそう聞くと顔を濁らせながらミナトは言った。
「そうなんです、魔の力は本当の現実世界からの生贄を捧げることによって開放される力なのです。
っで、その開放するためには100人の生贄が必要なのですが、その100人目が健一君...あなたなのです。」
「そうだったのか、じゃー真希はどうなっているんですか?」
「真希さんは、たまたまガディウスが開いたゲートに入ってしまったのでこの街に来たという感じですね。」
そう言うと、真希はモヤモヤしたように返事を返した。
「そうだったんですか...
そしたら、私はこれからどうなるのですかっ?」
「真希さん、落ち着いて聞いてくださいね。
真希さんは、まだ、元の世界に戻れるかもしれないんです。」
「そうなんですか?」
「はい、ですがそのためにはもう一度あのゲートを通る必要があるんです。」
「そうなんですか、では健一君やミナトさんはどうなるんですか?」
「それが、まだ分からないんですよ...」
「そうなんですか...」
そう会話をしていると、横から健一が口を挟んだ。
「では、ミナトさん...先に真希が助かるように出来ないのですか?」
「出来なくは、ないのですが...ゲートをどうするかなんですよ。」
「なるほど、ではこの「魔の栓鎚」は、ミナトさんが持っててください。」
「分かりました。」
「それで、「Looming a figure」の組織のある場所は分かるのですか?」
そう聞くと、ミナトは雲行きが怪しくなったように言った。
「それが、私には分からないのです...
奴らの基地が何処にあるかは誰にも知られてなく、私も色々と探してみたのですが...」
「そうなんですか...では、まず探すことから始めませんか?」
「そうですね、では明日からは健一君と真希さんにも手伝って欲しい事があるので宜しいですか?」
「はいっ!」
「はい!」
「それでは、こんな遅くに失礼しました。」
そうすると、正義が口を開いた。
「いえ、とんでもありません。
わざわざこんな所までありがとうございました。」
「いえ、礼には及びません。
今日は、色々な情報が入ったので私にとっても良かったので。
では、私はここらへんで失礼します。」
「ありがとうございました。
では、明日以降お願いします。」
「あい、分かりましたよ。
では、私はこれで...」
ガチャ
「帰りましたね...」
「何だか、不思議だね健一君?」
「あぁーそうだな、これからどうなるんだろう...」
「まーともかく、明日からは2人とも忙しくなるから今日は、ゆっくり休め。」
「分かったよ 正義
じゃー今日は、これで...」
「では、私も...」
「おう。」
(これで、今日も幕を閉じたのである...)