10話 戦いの迫力...
武道館内
「健一君、あそこの席が空いているから行こうか。」
「はい。」
2人は歩いて席に座った。
「健一君、あそこ見て...
今は、下級騎士の戦いが終わって上級騎士の戦いになっているよ!」
「本当だっ。
ミナトさんは、バトルフィールドにいる2人を知っているんですか?」
「はい。
まず、あの赤のグループにいるのが魔法の使い手「阪義 カミト」...
そして、青のグループにいるのが二刀流の使い手「斎摂 リュウキ」ですね。」
「あの2人は結構、有名な人たちなんですか?」
健一がそう聞くとミナトは当然な顔をして言った。
「はいっ。もちろんです!
あの2人は、この大会で1位・2位を争う位の強さですからね。」
「そんなに、強いんですか...
じゃーミナ...」
健一が何かを聞こうとしたら話を遮って言った。
「「ミナトさんと、どちらが強いんですか?」って、聞こうとしましたか?
ふふぅ...実はですね、私は1度今さっき紹介した魔法の使い手「阪義 カミト」に負けているんですよ。」
ミナトがそう言うと健一が驚いたように言った。
「そうなんですか?!
ミナトさんが、負けたことあるんだ...」
「はい、そうなんですよね...
私は、封じ系の魔法が苦手なんですよね。」
「そうなんですか...
だから、前にガディウスと戦った時も相手が封じ系の魔法を使わなかったから太刀打ち出来たってことですか?」
「はい、実はそうなんですよ。」
2人が話しているとバトルが始まった。
司会者のはじめの合図と共に2人は戦いを始めた。
「レディーファイトっ!」
カーーン!
「行くぞっ!カミトっ!」
「来いっ!リュウキっ!」
「はぁーー奥義っ「真空斬・改」っ!」
「ふぅん...あまいっ!
封じ魔法っ「ソード・コンタイン」っ!
これで、一時の間はリュウキっ...お前の剣の奥義も使えんぞっ!」
「今年も、その技を使うと思ったぜっ!」
「何っ?!」
「カウンター武技っ「マジック・プレイ」っ! これで、お前の「ソード・コンタイン」は無効化させてもらうっ!」
「くっ...やはり、毎回の様に同じ技を使っては流石に防御策が練っているか...」
「くらえっ!
「真空斬・改」っ!」
「くそっ!
防御魔法っ「フリック・バリア《ふりっく・ばりあ》」っ!」
バァァアンっ!
すると2人の動きが止まった。
「ハァ ハァ ハァ...
なかなか、やるな...リュウキっ。」
「ふっ、まだ行くぞっ!
秘技っ「エクスト・インパクト」っ!
今度こそは、防げんぞっ!」
「ハァ ハァ...
まだだ...防御魔法っ「イグ・フィールバリア《いぐ・ふぃーるばりあ》」っ!
っ! なぜ、発動しないっ?!
まさか、魔力が足りないのか...」
「これで、終わりだっ!
カミトぉぉぉお!」
バッコォォォォォオ!
「まさ...か...負ける...とわ...」
「ふっ、今年は勝たせてもらったぞ。」
勝負がつくと終了の鐘が鳴った。
カン カン カーン
「勝者っ...斎摂 リュウキぃぃぃぃぃいっ!」
うぉぉぉぉお!
パチ パチ パチ
ヒゥゥゥウ!
するとミナトが話し始めた。
「どうでしたか、健一?」
「やっぱり、迫力が凄いですね...」
「いずれは、私と一緒に出ませんか?」
「戦えますかね...」
「大丈夫ですよ。
これから、頑張ればいいんですから。」
「そうですね!」
そう言うと2人は武道館を出た。
「では、もうそろそろ日もくれそうだし家に帰りますか。」
「そうですね。」