#1 プロロロ
そっちに行ったぞ!
囲め!! 逃がすな!!!
手負いのゴブリンは何をしてくるか解らないから最後まで気をつけろよ!!!
ゴブリンのギィギィと言う耳障りな鳴き声と共に、森に冒険者たちの声が響く。
ゴブリンを逃がさないように囲んだ冒険者たちは、隙を見て死角からゴブリンに攻撃を仕掛ける。
ギィーーーーーーーーーーーーーーーと言う断末魔の悲鳴をあげ、ゴブリンは倒れた。
冒険者たちは倒れたゴブリンだけに気を向ける事をせず、周囲を警戒し、異常が無い事を確かめた上で、ゴブリンから素材の剥ぎ取りをし始める。
「モンショー、周囲の警戒をして!!」
と、声を掛けられたのは一連の流れを木の上から眺めていた俺ことサカキバラ・モンショー、種族はオカメインコっぽい鳥で、先程命令してきた冒
険者の1人の使い魔である。
使い魔なため命令には逆らえないので、渋々周囲を飛んで警戒するモンショー。
目の前には広大な森が広がっていた。
話は少し戻る。
バイトを上がり帰路に着くモンショー、バイト先の奥さんに晩御飯を御馳走して貰い生活費が浮いたことを喜ぶ。
帰ってから楽しみにしていたライトノベルを読もうと、ウキウキとしながら帰るモンショーの口からは自然と鼻歌が漏れだす(女性声)
最早鼻歌のレベルを超えて本息の歌が佳境に差し掛かったところで、強い衝撃を受け飛んでいくモンショー。
モンショーがモンショーとして、最期に見たものは藤岡転生屋と言う、訳の解らないロゴの入ったトラックだった。
転生屋って何やねん!と心の中で突っ込んだモンショー、気付けば先程命令をしてきた冒険者が目の前に居た。
続く?