表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転異布武 〜信長の道〜  作者: コロナ
16/24

それぞれの修業

 コユーア領の屋敷から南に馬車を走らせて1時間ほどで広い草原と川、その先に森と岩山が見える。

 森と岩山には魔物が住んでいて、戦闘力のない者は決して近づかない領域だ。


 勿論、熊や猪といった食料となる動物もいるがそれはハンターや商人が雇う傭兵隊、特に危険な所は立ち入り禁止区域になっていて領主のもつ軍や王国軍が出動する。


 そこはキチの森、キチの草原と呼ばるている場所で立ち入り禁止区域だ。


 そのキチの草原で7人の修業をする者達がいた。






「皆、そろそろ昼にしようか」





『はいっ!!』





 このキチの草原に日の出と共に来て修業をして、日が沈む頃に屋敷に帰るという生活を始めて半年が過ぎ、俺は5歳になっていた。


 シルダは魔力をあげる訓練ができる5歳から8歳の年齢を過ぎた10歳になっていて剣術の修業を集中させている。


 ダージーに相手を任せているが、シルダは今まで独学だったようでダージーに基礎や技を教えてもらいながら模擬戦を繰り返している。

 その成長は目まぐるしい。


 コロナは俺と同じく体の線が細く元々スピード重視なスタイルだったので、俺が編み出したソアラ流を改造した俺流、名付けてキキ流を教えている。

 双剣に変えたから少し戸惑ったようだが筋はよくキキ流にあっている。

 まだ習得には時間がかかるだろう。


 タラムレェインは剣術も魔法も未経験で1からのスタートだ。

 しかし獣族は身体能力が高く剣より己の爪や牙で闘う方がいいようで、皆と実際に模擬戦をして経験を積みながらスタイルを組み立てている。


 俺、コロナ、タラムレェインは魔力増加の訓練も限界がくる歳まで毎日している


 シャイナは魔術と剣術の腕前はある程度という感じで習得しているようだったが、彼女にはシールドの魔法を極めるように訓練させている。


 防御役兼メイドとして側にいるというシャイナの希望を尊重しての事だ。


 タンクは午前中は俺と魔術の開発と模擬戦、昼からは半年をかけてキチ草原周辺の詳細な地図の作成と魔物の種類の調査などをさせている。



 昼食を食べ終え少しの休憩で紅茶を飲みながら今日からの修業を伝える。





「皆聞いてくれ、タラムレェインとシャイナは別として他の皆はある程度剣術の腕はあがったな?

 そこで今日から新たな課題を与える。」




「それは有難いですな!ワシは今ではもうすっかりキキ様には歯が立たなくなってしまったから新たにレベルをあげたかった所です!」




「ふふ、それは良かった。が、この技はワタシが編み出した新たな物でな、勿論ワタシは既に使えるがお前達に習得できるかは保証できんがな。」




「必ず習得してみせるわ!」




『同じく!!』




「では、まずはワタシがやって見せよう。」




 そう言って極鉱石でつくった双剣を抜き、大木に斬りかかるが傷がついた程度にとどまる。





「まあ、普通はこうなるな、ここまではいいか皆?」




「はぁ……。」




 皆はそりゃそうだろうといった顔をして見ている。

 そこで俺は魔力を腕から剣全体に行き渡らせて剣を覆い、大木に斬りかかるとあっさりときれてズドォオンと土煙りをあげて倒れた。




「こっ…これは……なんという、どんな技なんですか!?」




「うむ。まずタンクは勿論だがダージー、コロナ、シルダの4人は魔法は皆初級くらいは使えるな。その時どうやって魔術をつかっているタンク?」




「どうやってって、普通に詠唱をして魔力を使って術を発動というやり方ですね……。」




「そうか、ではその使っている魔力は一体どこにあるコロナ?」




「どこ、と言われましても…体の中のどこかとしか……申し訳ありません。」




「タンク、元王国魔術師団長の見解は?」




「色々な説はあるのですが正しい場所は分かっておりません、かくいう私も分からないというかあまり考えた事がありませんでした。

 多分世界中の魔術士がそうかと。ほとんど皆大事に考えるのは魔力量のほうですから…」





「だろうな。では、世の中の魔術士は皆、魔法の詳細を理解はしていないまま使用しているという事だ。

 では、今からワタシが話す事は推察であるが聞いてくれ。」




 そう言って俺は魔法の仕組みを説明した。


「まず魔法には魔力を使う、使う魔術によって使う魔力の量も違う。それは初級から上級に行くにつれて多くなり、総魔力量が少ないものは上級を使えなかったりと所謂魔術士としての価値、差別化ができる。

 タンクは上級魔術士にあたるな。

 では、使う魔法によって魔力の配分を自分でしているか?」




「いえ、使う技によってその詠唱をすれば技が発動し、その技の分魔力が減っていますね。」




「そうだな、つまり魔力の配分は詠唱によって勝手に行われている事になる。

 逆に言えば詠唱にその技と使用魔力量がプロムラミングされていると言えるな。

 でも、技を発動しなくても魔力を使う事はできる。

 詠唱をしながら決められた魔力を消費する最初に、まぁいうならば風呂の水を流す時に栓を抜くだろう?

 その栓を抜く行為を詠唱無しですると魔力だけを消費し、その魔力を体に留めるとこうなる。」





 俺は魔力を体全体に纏わせると、黄金の魔力は体から炎のように立ち昇ってユラユラと揺れている。




「そして、この体全体を覆う炎のような形をした魔力を薄い膜の様にして消費量を減らし、手に持った剣を体の一部としてイメージし、剣も魔力で覆う。

 ここまでできればさらに魔力の消費量を減らし剣だけを魔力で覆う。これで完成だ。

 魔力を剣で覆って攻撃する、名付けて魔攻剣かな?」




『すっ、すごい……やっぱりキキ様はテラスの再来だ…こんな…』





「威力も桁違いに上がってるわね!」




「これなら私の様に力がなくても…」





 これはには皆驚いた様子だが早く習得したいと言うやる気に満ち溢れているようだ。


 この世界に道具に魔法、魔力を通わせる所謂魔道具は存在していないみたいでこれが初めての事みたいだ。


 しかし、魔法が存在していて魔道具が存在しない理由は詠唱によるものだろう。

 詠唱をしないと魔術は発動しなく魔力は消費されないという固定概念があるのだから。




「ちなみにワタシは無詠唱で魔術を発動できるからこの剣に纏わせた魔力を雷、風、土、火、水の属性をつけてさらに強化できるぞ。」




「……いえ、ワシらは剣に魔力を通わせれる事実で既にお腹いっぱいですんで……。」





「そうか?では、段階ごとに修業を進めて行くように。まずは魔力を体に纏わせる所からだ!そこが1番大事な所で、そこさえできれば後は簡単だろう。その段階の期限は半年とする。」





『畏まりました!必ずやりとげます!』




「ちなみに俺は思いついてから1時間でマスターしたぞ。」




「キキ様……お腹いっぱいですんで」




 そうやって順調に修業を重ねて行く7人であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ